引用元:filmarks.com
2010年のアメリカ映画
という情報で何となく心づもりができたせいか(?)変な期待をして裏切られることもなく楽しめた
マフィアのボス、ハッピー(ビル・マーレイ)の女に手を出してしまい、その手下に追われる身となったヤク中のトランペット奏者ネイト(ミッキー・ローク)は、ある日ついに拉致されてしまう
荒野の真ん中の様な場所で呪殺されそうになるも、間一髪助かり、逃げ込んだ砂漠の中のサーカス小屋で、背中に翼を持つ美女リリー(ミーガン・フォックス)と出会い、ふたりで脱出する
と、ストーリーも映像も粗挽きではあるけれど、ミッキー・ロークのヨレヨレ度と同じように憎めない魅力がある作品
もしハッピーの役を他の俳優が演じていたら、この作品の良い意味でのB級感は保てなかっただろう
B級を意識してやっている感を(嫌味にならずに)醸し出せる俳優の力ってすごいなと感心してしまう、と同時にキャスティングの大切さを改めて感じる
ミッキー・ロークといえば本作から28年前の作品(1982年)「ダイナー」を最近観たところ
もちろん28年分若いのだけれど、
若い時から彼特有の緩さがあるせいか、驚くほど印象の変化がない
これと同じことを「早熟のアイオワ」での当時10歳のクロエ・グレース・モレッツにも感じた
お母さんのお腹の中にいる時のエコー写真を見ても、この二人なら識別可能だと思う
抜きんでた個性という意味では俳優として理想なのかもしれない
ちなみに、ハッピーがホールの様な場所でリリーをはじめて見る場面、ステージの上でリハーサルをしているのは、偉大なソウル・シンガー、ソロモン・バーク
ブルース、カントリー、R&Bと幅広い音楽性を持ち、特に商業的な活動と並行してプリーチャーとしても活躍していたので、ゴスペル・フィーリングに溢れる名曲が数多くある
本作公開と同年の10月、ロスからアムステルダムに移動中の機内で自然死という形で亡くなってしまうが、同年5月には初来日公演も行っている