無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

885. 私は、モーリーン・カーニー 正義を殺すのは誰?

 

 

2022年最後の映画鑑賞は、横浜シネマリンで観た「柳川」(全国公開の初日だった)

 

2023年も、都内での公開が既に終わり、関東エリアでの劇場鑑賞の機会が危うくなっていた本作を観に、駆け込むようにして横浜シネマリンに向かった

 

 

 

面白い偶然だな、とも思いつつも、この劇場が個性的な良作を(全国公開のタイミングに縛られずに)紹介してくれている証拠かもしれない

 

ジャック&ベティと共に、いつまでも横浜で頑張って欲しい映画館

 

 

 

 

世界最大の原子力企業、アレバ社

 

その本社があるフランスで、民主労働組合代表を務めるモーリーン・カーニー(イザベル・ユペール

 

彼女は、自社が中国と問題のある取引をしていることを知り、愛する会社と社員を守るために内部告発に踏み切る

 

すると、匿名の男から幾度となく脅迫が続いた後、ある朝モーリーンは自宅で襲われてしまう

 

 

ところがアレバ社の幹部たちは、事件は彼女の自作自演だと主張し、捜査当局までもが「手掛かりとなる一切の痕跡が見当たらない」として同様にモーリーンを疑い始める

 

 

 

 

エンディングのモヤモヤを消化不良とするか、実話の映画化を忠実に行ったとするかで評価の分かれそうな作品

 

日本で起こったことを考えると、国の違いこそあれ強烈にキナ臭い現実があることが容易に想像され、映画化するのも難しい作品にイザベル・ユペールという国民的俳優が主演するという事実に興味をひかれた

 

その興味を裏切ることの無い、ズシリと響く内容に、「年末にこんな重たい映画かよ」と自虐しつつ、シネマリンを後にした

 

2023年も数多くの映画に感動し、数多くのミニシアターに足を運ぶことが出来て、これ以上ない満足感のある年末を迎えることができた

 

コロナ以降、主に配信でハイペースな映画鑑賞をしてきたけれど、劇場鑑賞は2022-2023年がピークになる(なった)という気がする

 

2024年は、少しペースダウンするかもしれないけれど、一本でも多くの作品に接することが出来ればと思う

 

 

 

明日も、女性が大活躍する(そのパイオニア的な)作品をご紹介

 

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