無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

841. 私がやりました

 

所用で大阪に行った際に、TOHOシネマズなんばにて鑑賞

 

 

売れない女優のマドレーヌ(ナディア・テレスキウィッツ)は、大役を得られるチャンスだと、大物プロデューサー宅に出向くも、襲われそうになる

 

何とか自力でその場を逃れるも、後にプロデューサーが殺害されたことがわかる

 

その日彼の家に行き、揉めたという事実もあり、マドレーヌは警察に連行されてしまう

 

 

一緒に住んでいる親友で弁護士のポーリーヌ(レベッカ・マルデール)による全面的なサポートを受け、マドレーヌは自分の身を守るための正当防衛だったと主張をする

 

ポーリーヌのシナリオ通りに、最高の演技を法廷で見せたマドレーヌは無罪となり、一躍フランス女性の希望の星として、数えきれない賞賛、そして女優のオファーを得る

 

離れて行った恋人も戻ってきて、これ以上無い幸せを感じるマドレーヌだったが、そんなところに、かつての大女優オデット(イザベル・ユペール)が、証拠となる銃とプロデューサーの財布も持って来て「事件の犯人は自分」と主張を始める

 

 

 

原題は「The Crime is Mine

 

正当防衛で殺人を犯し、フランス中の女性に支持される立場を、ふたりの女性が取り合う図をコミカルに表現したスマートなタイトル

 

これに邦題を付けるのは至難の業だし、「私がやりました」ではふたりが争っているニュアンスが欠けているけれど、コレはコレで控え目でナイスな邦題

 

 

Me Too的なエッセンスも、社会的なメッセージを含めようとする気はゼロで、サラッとストーリーに組み込み、最後は明るくハッピーエンドに持って行く構成力は、まるでビリー・ワイルダーのような完成度のエンターテインメント

 

危険なプロット」、「スイミング・プール」、「すべてうまくいきますように」等との印象の違いに、「フランソワ・オゾンってこんな監督だったっけ?」と驚きながら鑑賞

 

 

明日は、フランスで歴代興行収入第一位のアニメーション映画をご紹介

 

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