引用元:amazon.co.jp
1998年のフランス・ベルギー・ルクセンブルク映画
フランス映画史上、歴代興行収入No.1のアニメ
職場のフランス人(20代後半)に聞いてみたところ「もちろん知ってる!小さい時に何回も観た」とのこと
この作品が公開された1998年といえば、普段聴いている音楽の比重が、ワールドミュージックに傾いていた頃
といっても、主にブラジルやジャマイカなど中南米の音楽で、アフリカの音楽は、本作の音楽を手掛けている、セネガルのユッスーンドゥールくらいしか知らなかった
日本からは距離もあるし、戦争(占領)で関係した過去も無く、フランス人のアフリカを近くに思う感覚は、「まぼろしの市街戦」や「シェルブールの雨傘」、「異邦人」、「ジャッカルの日」などから薄っすらと想像するしかない
しかも、アルジェリアと本作で描かれる村とでは、随分違いがあるけれど、、
アフリカの、とある村では、魔女のカラバによる支配が続いた結果、男たちは食われてしまい、泉は枯れ果て、金などの財産は没収されていた
村人は食べる物も楽しみも無く、また愛する夫も失くし、失望の毎日を送っている
そんなある日、ひとりの男の子キリクが生まれる
身体は他の赤ん坊並みに小さいものの、足も速く、しかもオトナ以上に考えることができた
キリクは村人たちを魔女から救い、枯れた泉に潤いを戻す
最初は揶揄っていた村人たちも、次第にキリクの実力を認めるようになり、ついには魔女に決戦を挑むことになる
キリクが限られた体力、経験を知力でカバーするのだが、一休さんと違って考えている最中にその内容をつぶやくところの理屈っぽさが何ともフランス的
「オトナも子供も楽しめる」とはまさにこういう作品
後味スッキリなエンディングも秀逸