引用元:Yahoo!映画
2012年のキム・ギドク監督作品
久しぶりの韓国映画
主人公は非情な取り立て屋のガンド(イ・ジョンジン)
物心ついた時から家族も親戚も無く、天涯孤独に生きてきたガンドには、恐れるものは無く、借金が返せない債務者には容赦なく怪我を負わせ、その保険金で支払いさせるのが彼のやり方
ある日、ガンドの元に母親だと名乗る女性ミソン(チョ・ミンス)がやって来る
邪険に追い返そうとするガンドに対しても一切引かないミソンに、ガンドは乱暴な手段に出るもそれにも負けず、ついには一緒に住み始めてしまう
酷い仕打ちにも耐えながら、かつて自分を捨てたことを謝り続ける女性に対し、ガンドは徐々に心を許しながら今までに感じたことのない安らぎを得ていく
しかし、ガンドにとって思いもしなかった「失いたくない生活」こそ、ミソンが積年の恨みを晴らす序章だった
タイトルのピエタ(pieta)とは、亡くなったイエスを抱きかかえている聖母マリアの彫刻や絵のこと
いわゆる「恨」を描いた韓国映画のひとつではあるけれど、むしろメインテーマは「強みが弱みに替わる構造」の面白さ(ネタばれしないように書こうとするとどうしてもぼんやりしてしまう、、)
こんなに「恨」を描くことに長けているのなら、その結末(何も生まないこと)をとうに理解しているだろうに
まるで永遠のテーマの様に映画で使われているのは、ある意味自傷行為的な娯楽にも映る
明日は、いつも強烈なスティーブ・マックイーン監督作品の中も、特別な作品をご紹介