引用元:amazon.co.jp
2000年公開の韓国映画
板門店にある共同警備区域(JSA = Joint Security Area)で1999年10月に事件が起こる
北側の詰所で、韓国軍兵士が北側の将校と兵士を射殺したという
韓国側の兵士は「拉致されそうになり脱出しようとした」と言い
北朝鮮の兵士は「韓国側が突然攻撃してきた」
と両者の証言は真っ向から対立する
そこで中立国監視委員会に事件の究明が委ねられることになり、スイス軍法務科将校のソフィー(イ・ヨンエ)がやってくる
彼女は両者の取り調べ、関係者への聞き込みを繰り返すが、調べるほどに供述とは食い違う事実が見え隠れする
韓国兵士が北朝鮮兵士にチョコパイを振る舞うシーンがある
おそらく北朝鮮で韓国製のチョコパイが大いに好まれている事実をストーリーに差し込んだものだろう
その人気度合いを示すエピソード(これも有名か?)を紹介すると
23歳の北朝鮮兵士が脱北し、自国の国境警備兵から40発もの銃弾を浴びながら韓国の病院に緊急搬送された
一命をとりとめ意識が戻って最初に言葉にしたのが
「ここは南? チョコパイはある?」
だった
韓国の工業団地で働く北朝鮮の労働者たちには、残業手当の代わりにチョコパイが支給されていたくらいの人気で、北の闇市では2014年頃には一個約1000円という値がついたという
当然、将軍様から「国産のチョコパイの生産を!」という令が下り、「韓国産チョコパイは健康に害がある」という無茶な理由で闇市から一層し、自国で生産するも(同じ原材料が手に入らないのだから当然の結果として)美味しさに欠け、在庫の山を築いてしまうという何とも悲しい話
大のオトナどころか、一国の長がチョコパイに、、と思うと滑稽ではあるけれどとても笑えない
本作の11年前に崩壊したベルリンの壁
東西ドイツを描いた映画を観て異常さを振り返るように、本作を鑑賞できる日が果たして来るのか?
というと大袈裟に響くかもしれないけれど、ベルリンの壁が崩壊したのも、ペレストロイカまで遡ってもわずか4年
そこから一気に山が動いたことを考えると、生きている間に本作をそういう想いで再び鑑賞する日が来ても不思議ではない
明日は、多くの映画ファンを魅了した作曲家の作品をご紹介