引用元:eiga.com
念願だった深谷シネマに行ってきた!
深谷駅には、人混みの激しい渋谷駅から向かったので、解放感が半端ない
そしてとにかく、空が高い
その混雑した渋谷駅からたった1時間21分で深谷駅、そこから歩いて7-8分で到着した
劇場前には、手書きのポスター(?)も
ペ・ドゥナ主演の、韓国での労働問題を扱った作品ということで、是非劇場で、と思っていたのに、首都圏では上映終了していたから、深谷シネマ訪問と併せて最高に嬉しい鑑賞
韓国の職業系高校に通うソヒ(キム・シウン)は、卒業間近にようやく大手通信会社の下請けのコールセンターに研修することが決まる
自立していくことに対して期待と興奮の高まるソヒは、意気込んで働き始めるも、その現場は「ネットサービスの解約を希望する顧客に対して、冗長で要領を得ない説明と高額な違約金によって、何とか思いとどまらせる」業務だった
しかも、コール処理数だけでなく、解約率の低さを実習生同志で競わせ、給与も様々な理由を付けて契約した賃金を大きく下回っていた
そんな中、現場を指導していた男性が、会社の駐車場に停めた車の中で自死してしまう
ソヒは、彼の死を口外しないと誓約する同意書にサインを執拗に求めてくる会社に絶望、また勝手な理由を付けてインセンティブ(成果給)を払おうとしない新しい上司と口論の末に、手をあげてしまう
コールセンターに電話してくる顧客、それに対応するスタッフを指導する上長、警察の上官、、誰もが簡単に声を荒げて主張する
「待たされた」、「不当な扱いを受けた」、「指示に従え」、、怒りの沸点が低すぎるし、怒りを向けるべき相手なのかも考えず、とにかく喚く
現場実習後にその企業に就職させることで、企業は安定した労働力を確保し、高校は高い就業率を示すことで補助金を得られる
ところが、企業は劣悪な環境に(学校や後輩に迷惑を掛けまいと文句を言わない)学生を使い回し、学校は企業の要望に応えようと(学校の専門性が活かせない業種にも)学生を送り込もうとする、という仕組みの悪用が止まらない
韓国では、今年の3月に「職業教育訓練促進法」の改正案が国会本会議を通過、実習生の権利が侵害されない様、業者側の責任を強化するという
映画が政治を動かせるわけではないけれど、世論に訴えて大きな変化を起こすきっかけになることはあり得る
技能実習生の失踪が止まらないどこかの国でも、こうした動きがあることを期待したい
明日は、スペイン北部のリゾート地の風景が楽しめる映画をご紹介