無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

748. Viva! 公務員

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引用元:amazon.co.jp

 

日本の小学生が将来なりたい職業ランキングは

 

女子

   1. 薬剤師

   2. 看護師

   3. 保育士

 

男子

   1. サッカー選手・監督

   2. 野球選手・監督

   3. 医師

 

幼くても、女性が如何に現実的かを示している?

 

 

 

そして日本の大学生に聞いた、就職したい企業ランキングは

 

理系

   1. 地方公務員

   2. 国家公務員

   3. 日本赤十字社

 

文系

   1. 地方公務員

   2. 国家公務員

   3. Google

 

公務員をイチ企業としてカウントするのもどうかと思うけれど、大学生にとって根強い人気があることを示している

 

 

 

 

2016年のイタリア映画

 

イタリアの地方都市で公務員として働いているケッコ(ケッコ・ザローネ)

 

子どもの頃から公務員に憧れ、38歳になる今も、その恩恵を存分に享受しながら、両親と仲良く暮らしている

 

安定した職に就いている、ケッコとの結婚を望むフィアンセもいるけれど、心底愛しているのは母親のカテリーナ(ルドヴィカ・モデューニョ)

 

これからも終身雇用の公務員として、のんびり家族と仲良く暮らせることを信じて疑わなかったところに、衝撃のニュースが入る

 

 

イタリア政府が、公務員の人員削減政策を打ち出し、(勤続年数30年以下で、シングルで、障害を持たない)ケッコは早期退職を迫られる

 

大臣の指示のもと、冷徹なシローニ女子(ソニア・ベルガマスト)から上乗せされた退職金の小切手をちらつかされるも、ケッコは強い意志を持ってこれを拒否し、嫌がらせ人事にも耐え忍んでいく

 

 

という基本路線は、ブラック企業での生き残りを懸けたコメディながら、イタリア人気質や、公務員のメンタリティ、そして赴任先の北欧ですっかり人格が変わってしまうほどのカルチャーギャップなど、飽きさせない内容

 

シニカルながらもソフトに表現(このギャップが既にコメディ)しているのを「安心して観られる、ある種の上品さ」と受け止めるべきなのか、何度かミュージカル風に挿入される歌(ケッコ本人が歌っている)の歌詞もタチが悪い

 

予想を3割上回る(?)快作

 

 

明日は、お気に入り俳優主演の映画を紹介します