無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

465. ダイナー

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引用元:filmarks.com

 

前回に続いてバリー・レヴィンソン監督のデビュー作(1982年)

 

 

時は1959年、監督自身の出身地であるボルチモアにあるダイナーをたまり場にする、5人の若者たち

 

毎夜、音楽を聴きながら車を走らせ、ダイナーで夜通し騒ぎ、お酒を飲み、女の子の話をし、アメフトの試合や身の回りのあらゆることを賭け事にする毎日

 

賭け金が払えずに困る者もいれば、贔屓のアメフトチームに関する試験に合格しなければ結婚できないと彼女に迫る者、家族との軋轢から逃れるために泥酔する者、それぞれ夢を持ちながらもしがない現実とのギャップを瞬時忘れるためにダイナーに集まってくる

 

若き日のミッキー・ロークエレン・バーキンが観られる(といってもふたりともほとんど変わっていない)中で、やはりケヴィン・ベーコンの個性がひときわ目立つ

 

 

 

 

こういう映画を観ると、(馴染みのお店に仲間と集まるという習慣がずっとないせいか)羨ましく思ってしまう

 

 

ちなみにダイナーの起源は移動式屋台で、ニュージャージーが発祥の地らしい

 

後にプレハブ式になり全米各地に発展していく中、世界恐慌によって外食産業も大きな影響を受ける

 

しかしレストランと違い出店や維持にかかるコストが低いダイナーは不景気にも強く、北東部を中心にさらに発展する

 

割と民族のカラーが出ている店が多く、ギリシャ系、イタリア系、東欧系、そしてユダヤ系の店が、それぞれの郷土料理などを看板メニューにしていたりする

 

アメリカ映画でも「アメリカン・グラフティ」、「スティング」、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」などダイナーは定番のロケーション

 

旅行をした時に、アメリカに来たことを実感したのは、ダイナーに入って真っ赤な合皮のシートや大きな瓶のケチャップを見た時だった、という人も多いのではないだろうか

 

 

数年前にシカゴで、エドワード・ホッパーの「ナイトホークス」を見た時にも(絵画的にというわけではないけれど)ちょっとした感動があった

 

本作で描かれる若者が集う店とは趣の違った、都心部にある深夜のダイナーという印象

 

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夜間の集客力もあるという意味では、日本で言えば(都市部の)喫茶店的な存在に近いのだろう