引用元:amazon.co.jp
1994年のアメリカ映画
映画の中では、最新技術について触れると数年後に滑稽に映る可能性がある
滑稽とまではいかなくても、「古臭いなあ」と思われるリスクを覚悟の上で(?)、これまでも数々のアメリカ映画(だけじゃないけれど)の中で、果敢に挑戦されてきた
その中の成功例として、タイムレスな印象とまではいかないけれど、今でも鑑賞に耐え得る作品も沢山あるけれど、本作もそのひとつに数えられると思う
30年前のシアトル
ハイテク企業の部長として働くトム(マイケル・ダグラス)は、副社長への昇進がほぼ決まっていた
その発表があるものと思われていた日、朝オフィスに来てみると、
「どうやら、そうではなさそうだ」という噂を同僚から耳にする
信じられない思いのトムは、社長のボブ(ドナルド・サザーランド)のオフィスに確認に行くも、そこに居たのはかつての恋人メレディス(デミ・ムーア)
本社からやって来た彼女が、新しい副社長に就任しトムの上司に、と聞かされ、大きなショックを受ける
その日の夜、メレディスから彼女のオフィスに呼び出されたトムが部屋に入ると、そこにはふたりが昔行ったワイナリーで飲んだ思い出のワインが用意されていた
いわゆる「逆セクハラ」(この言い方もどうかと思うけれど)を扱った作品で、先述の最新技術と同じように、数年後の評価が不透明な話題
最新技術の方は、今でいうVRを扱っていて、今観ても特に可笑しな部分(変な光線のようなものは気になるけれど)は無い
逆セクハラの方も、パワハラの要素や周囲の固定観念も含め上手く描かれていて「これが1994年の作品なんだ」(もう10年くらい新しい作品かと思った)というくらいのクウォリティ
むしろセクハラ騒動に乗じて、トムを失脚させようとする話の展開などには、粗さを感じさせるけれど、エンディングの捻りも上手く、後味の良い作品
明日は、パリの劇場で観てきた映画をご紹介