無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

562. ギリシャに消えた嘘

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引用元:filmarks.com

 

2014年のイギリス・アメリカ・フランス映画

 

タイトル通り、殆どのシーンがギリシャが舞台だから街並み観たさに選んだ作品

 

しかしながら「太陽がいっぱい」を書いたパトリシア・ハイスミスの原作とあって、クライム・サスペンスとしても存分に楽しめた

 

 

 

時は1962年、ギリシャパルテノン神殿でのこと

 

ニューヨークから観光でやってきたマクファーランド夫妻

 

夫のチェスター(ヴィゴ・モーセンテン)は投資アドバイザーとして高額な収入を得て、若くて美しい妻のコレットキルスティン・ダンスト)優雅な生活を送りながらヨーロッパを旅していた

 

ふたりはそこでギリシャ語が堪能なアメリカ人のライダル(オスカー・アイザック)と出会い、ディナーに招待する

 

野心的なライダルは、チェスターが持っているであろう資産とコレットの美貌に惹かれ招待を受ける

 

すっかり打ち解けたライダルは、ふたりをマーケットに案内した後、ホテルまで送ったタクシーの座席に(マーケットでコレットのためにチェスターが買った)ブレスレットが落ちているのを見つける

 

コレットに魅了されていたライダルにとってこれ以上ない口実ができ、夫妻が宿泊するホテルに戻りブレスレットを届けようとするも、そこに思いもよらない状況が待っていた

 

 

 

美しいギリシャの海沿いの風景が堪能できる

 

自然は文句なく美しく、建物も素朴で風景にマッチしているのだけれど、明らかに古びていて「経済危機が報じられた後も苦しいのだろうな」と心配してしまった

 

数十憶ユーロを費やして救済はされたものの、それから約10年が経過した今、貧困はまったく改善されていない

 

それどころか国際融資団に依存した4か国のうち、アイルランドポルトガル、そしてキプロスは救済を受けた後に経済成長を成し遂げている

 

その中で、いち早く救済を受けたギリシャはその後も二次、三次となる救済を受け、本格的な不況に陥っている

 

ちなみにギリシャ危機までは、公務員が労働人口の1/4を占め、55歳から貰える年金はリタイア前の90%以上の額だったり、「そりゃ、破綻しない方が不思議だわ」という状況だったという

 

ある意味、10年後20年後が最も気になる国かもしれない

 

 

 

明日は、上手く行かない人生を噛みしめるような邦画を