引用元:Yahoo.co.jp
2012年のアメリカ映画
アメリカで実際に起こった電話詐欺に基づくストーリー
ハンバーガー店舗のマネージャーを務めるサンドラ(アン・ダウド)は、昨夜従業員の誰かのミスで冷凍庫の扉が開いたままになっていたことから食材ロスを出してしまう
その事実をエリア・マネージャーに報告せずに何とか賄おうとしつつ、開店前のミーティングで昨夜起こったことへの注意と、忙しくなる金曜日の確認事項を従業員に伝える
そして店が開き、忙しくなりかけた頃、一本の電話が鳴る
それはダニエルと名乗る警察官からのもので、サンドラの店の従業員が、客の財布から現金を盗んだので捜査に協力してほしい、という内容だった
と文字で説明すると「そんなバカな」という話ではあるけれど、実際にアメリカで約10年にわたって複数発生した事件というから、よく考えられた犯罪なのだろう
この犯罪の成功は、何といっても店長の初動にかかっている
その店長・サンドラ役のアン・ダウドが、真面目で性格の良い人だけど、権威主義で物事を客観的にみることが苦手な人物を上手に演じている
このネタでよく一本の映画作品にまで仕立てたなあと思うけれど、それは彼女が「若干の葛藤をしながらも受話器の向こうの男の指示に従い続ける」さまを演じたことが大きく貢献している
実際に店舗の様な少人数のチームリーダーには、サンドラの様なメンタリティが必要とされるだろうし、アメリカだけでなくこういうタイプの店長は多くいるだろうという状況が、彼女の演技にリアリティを生んでいることも大きい
結果的に巨額の賠償金を支払ったファーストフード店が一番の被害者ではあるけれど、犯行の動機(愉快犯?)としては何か腑に落ちないものを感じるし、(こうした事態に店長としてどう対応するべきかという)社員教育に投資をしておくことは、企業にとっては保険にもなるのだな、とかいろいろ考えさせられた作品