引用元:amazon.co.jp
2014年のカナダ映画
アトム・エゴヤン監督の作品
この作品の翌年には「手紙は憶えている」(衝撃のラストだった!)を監督、公開していることもあって、大いに期待して鑑賞
ナイアガラフォールズの街で造園業を営むマシュー(ライアン・レイノルズ)は、生活は厳しいながらも妻ティナ(ミレイユ・イーノス)とスケートを習っている娘キャス(アレクシア・ファスト)と楽しく毎日を過ごしていた
スケートの練習からの帰り道、マシューが食料品店に車を停め、買い物を済ませて車に戻ると、後部座席にいるはずのキャスが居なくなっていた
慌てて娘を探すも道路沿いの店の周りには何もなく、マシューは警察に駆け込む
妻のティナはマシューが目を離したことを責め、警察は苛立つマシューの様子や結婚前に暴行での逮捕歴のあることなどから、マシューが何か隠しているかもしれないと疑う
証拠や証言も得られず捜査には一切に進展しないまま、失踪から8年が経過する
捜査を続けていた刑事は、ついにネット上でキャスと思われる女性の映像を見つけ、マシューと離婚してホテルの清掃員として働いていたティナは客室で(忘れ物のように)キャスの思い出の品を見つける
娘を後部座席に残して数分買い物をしただけで妻からは詰られ、家庭は破綻し、警察からも疑われるマシュー
8年間、自らを責めながら独自の捜索を続ける姿が痛々しい
「カオス・セオリー 」のライアン・レイノルズが演じているだけに、メンタルに問題を抱えたツイてない中年男性のイメージが定着してしまう
誘拐の犯行としての精度を問うなら批判もあるだろうけれど、本作は犯人の異常性に比重を置いていることを考慮すると良く出来たストーリーだと思う
ナイアガラフォールズという街は、「バッファロー66 」の舞台、バッファローのすぐ隣り町(マーク地点がナイアガラフォールズ)
バッファローはニューヨーク州で、ナイアガラフォールズはカナダ(オンタリオ州)
ニューヨーク州とはいえ、バッファローからマンハッタンは地図の通り遠く、ナイアガラフォールズやトロントは目と鼻の先
そうした地理的な理由もあって、両作品の風景はよく似ていて、どちらも物悲しい