引用元:imdb.com
カンボジアを流れるトンレサップ川
雨季には流れが変わることから「生と死」、「創造と破壊」を象徴する存在
本作はこの川のそばで暮らす三人の生活を追ったドキュメンタリー
14歳の少年サリ・マッは漁師である父の仕事を継ぐために中一で学校を辞める
彼の周りでは小五で学校を辞めた者も多く、まだマシな方だと言う
しかし近年の乱獲のせいで思う様に魚が獲れず、苦しい生活が続く
農村に住むキィウ・モックは、不作続きのせいで土地や水牛を売って何とか食い繋いでいるも、借金は膨らむばかり
今日の生活で精一杯、将来のことを心配する余裕も無い
密林地帯に住むサイ・サムウーンは、森の恵みの中で生きてきたが、近隣住民は企業に土地を売ってしまい、周囲の森はすっかり伐採されてしまった
今まで暮らしてきたこの場所を離れたくはないけれど、個人が抵抗できる相手でもなく、いつかは立ち退くことを覚悟している
芋を掘って食べたり、漁で得た魚を調理したりするシーンもあるものの、生活の苦しさに焦点が置かれていて、美味しそうな料理が登場することもない
家族が食べていくために労働力が必要なことは理解できるけれど、子供たちは毎日少しでも家庭で勉強できないものだろうか
日本では意識する機会も少ないけれど、教育を受けさせてもらえたことに改めて感謝しなければ、と思う