引用元:Yahoo!映画
2006年公開のアニメーション映画
或る日、夢を共有する装置「DCミニ」が何者かによって盗まれる
そしてそれが悪用され、他人の夢に強制介入し悪夢を見せて精神を崩壊させる事件が起こってしまい、DCミニを操作するサイコセラピストのパプリカは、粉川警部の協力を得ながら犯人を追う
美しくアクティブなパプリカが主役のようではあるけれど、ストーリーはむしろ粉川警部の過去のトラウマを中心に進んでいく
彼の夢の中に入り込んでいくと、未解決事件が彼に与えた心理的影響は最終的に彼が若い頃に諦めたある夢に辿り着く
夢がテーマであることから、フロイトとユングの提唱した夢の解釈が出てきたり、粉川警部の諦めた夢のメタファーが随所にでてきて(若干理屈っぽい感じはするけれど)練られたストーリーとして安心して観られる
本作の真骨頂とも言える夢や潜在意識の映像化は、サウンドや色使いそしてアニメーションそのもののレベルの高さに大きく支えられているのを感じる
その夢や潜在意識の映像には、純和風というか「日本人でないとピンと来ないのでは?」と思われる素材が多く使われているけれど、海外でも高く評価されていることが示すように、日本固有な印象があるものでも類似したものや考え方は他の国にもあるのだろうし、無かったとしても十分にカバーできる想像力があるのだろうな
というか(自分が海外の作品を観る時のことを考えれば)海外作品の魅力の最たるもののひとつだと再認識させられる
という風なことを観終わってから考えた