引用元:warnerbros.com
今週のお題「わたしのプレイリスト」
久しぶりに参加できそうなお題なので、5曲に絞って考えてみた
年代もジャンルも無差別なので、明日選べばまったく違う曲になるかもしれないけれど、この5曲は20年後も聴いているだろう
2016年にアルバム「Fam Fam」がリリースされた時に「明るい未来」をラジオで聴いて好きになったグループ アルバムのラストを飾る名曲
2. Freddie King「Ain't Nobody's Business」
「感情をこめて楽器を弾く」のって結構難しいし、それが叶わないとつまらないなあ、と思った時に聴く曲 この'72年のシューガーボウルでのライブはどの曲も最高
郵便局員として働いていたカナダのシンガーソングライター メロディの美しさに'95年のデビュー以来熱心に聴いているけれど、その中でも選りすぐりの一曲
4. Caetano Veloso「Desde Que o Samba E Samba」
ボサノヴァの生みの親、サンバ 「サンバがサンバであるからには」というタイトルの通り、サンバの美しさを歌ったカエターノの名曲
5. Sam Cooke「Bring It On Home To Me」
この曲だけ抜き出すのが忍びないくらいにアルバム全体が素晴らしい「ハーレム・スクウェア」ライブからの一曲 観客との一体感に(何百回聴いても)震える
2015年のアメリカ映画
ロバート・デ・ニーロ主演ということで、公開時に気軽に鑑賞したところ、今までとは違った彼の魅力に触れられた作品
渋くなったり、貫禄がついたりと、年齢を追うごとの魅力を感じてきたけれど、数年前からは(タイミング良く作品を観られなかったせいか)その印象は薄くなっていた
本作では、初老男性としての魅力、いろんなことが以前の様にはいかなくなっていることを自覚している男の魅力を堪能できる
アン・ハサウェイ演じる女性社長のジュールズは、ファッション系のオンライン会社を立ち上げ、短期間でマンハッタンに広々としたオフィスを構えるまでに急成長させた
その会社に、シニア・インターンとして70歳の男性、ベン(ロバート・デ・ニーロ)がやってくる
ファッションに敏感な若者ばかりが働くオフィスでは、ついて行くのに苦労するベンだったが、彼の優しい穏やかな性格は徐々に周りの信頼を得ていく
公私共に順風満帆だったジュールズだったが、会社の規模が大きくなるにつれ、今までのやり方が通用しなくなり、焦り始める
そんなジュールズをベンは優しく励まし続ける
本作中のインターンは、福祉事業の一環でのシニア・インターンという制度
シニアか否かは別にして、インターンという制度は(お互い心の余裕が無いと)難しい制度だけれど、受け入れる側には職場で出来る社会貢献だと思って楽しむくらいのアプローチが大切な気がする
ジュールズがひと気のないオフィスで残業している時に、ふと顔を上げるとベンがまだデスクに居るのが見える
労いもかねてピザとジュースを持って近寄ると、彼は新しい環境に慣れようとフェイスブックに登録していることだった
彼女は気分転換も兼ねて登録を手伝うのだけれど、プロフィール欄の「好きな音楽は?」の問いに、「サム・クック」とこたえるシーンに(サム・クック信者としては)何度観ても思わず顔がほころんでしまう
他にも好きなシーンとしては、「前はどんな仕事をしていたの?」という問いに、「電話帳の会社の印刷部門の責任者だった」というところ
実はふたりが居るオフィスは、以前電話帳を作っている会社があった場所で、ベンが座っていた席は、今ジュールズが社長室として座っている場所だった
改装され、今はオシャレなオフィスになっているが、重たい印刷機があった場所は今でも床が少し低くなっていたりすることを、40年間ここで働いたベンは知り尽くしているのだった
「電話帳の印刷」から「インターネット・ファッション」という業態の栄枯盛衰や、責任者から(若い女性社長の元で働く)インターンというポジションの変化も、ともすれば(ジュールズの質問に答えただけではあるけれど)嫌味になりかねないところを、ベンはいろんな事実を前向きに受け止めた様子で優しく語る
「こういう70歳になりたい」と、誰しも思うだろうけれど普通に難しいんだろうな