無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

771. ウワサの真相 / ワグ・ザ・ドッグ

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引用元:amazon.co.jp

 

1997年のアメリカ映画

 

音楽担当がマーク・ノップラーというクレジットに惹かれて鑑賞

 

実のところ、映画のB級感にそぐわないくらいカッコいいサントラ盤だった

 

 

 

アメリカの現職大統領が、あろうことか大統領選挙中にセックス・スキャンダルを起こしてしまい、国民の目を逸らすために揉み消し屋のコンラッドロバート・デ・ニーロ)が秘密裏に呼ばれる

 

コンラッドの策は、何と架空の戦争をでっちあげるというもの

 

ハリウッドの名プロデューサー、スタンリー(ダスティン・ホフマン)に依頼して、仮想敵国アルバニアが如何に酷い国かを宣伝させ、国民感情を煽り、戦争開始の正当性を主張していく

 

 

 

ダスティン・ホフマンロバート・デ・ニーロという名優になると、お互いのキャラクターに準じた、同等に魅力的な役柄でないと共演を実現させるのは難しそうだ

 

キャスティングにも条件だけでなく、共演者た脚本の修正依頼などもありそうで、想像しただけで大変そう

 

本作のタイトル「Wag (振る)the dog」とは、通常は犬が尻尾を振るものであって、尻尾が犬を振るわけではないけれど、主人が馬鹿だと逆のことが起こるということの例え

 

要は、マヌケな国民が政府に操られることを(或いは)バカな政府が揉み消し屋に踊らされていることを示しているのか?

 

 

 

本作が1997年の公開ということは、イラク戦争(2003年~)より前のこと

 

皮肉たっぷりの本作を製作したつもりだった関係者たちにとって、

 

「コメディ映画の模倣(まがいのことを)を実際にやってしまう大統領を自分たちが選んでしまった」

 

というのが一番の皮肉というのは笑えない話

 

 

そして、更にひどい選択を、数年後に彼らはすることになる

 

 

 

明日は、もう既に懐かしいリーマン・ショックの頃のお話をご紹介