引用元:amazon.co.jp
1997年のアメリカ映画
音楽担当がマーク・ノップラーというクレジットに惹かれて鑑賞
実のところ、映画のB級感にそぐわないくらいカッコいいサントラ盤だった
アメリカの現職大統領が、あろうことか大統領選挙中にセックス・スキャンダルを起こしてしまい、国民の目を逸らすために揉み消し屋のコンラッド(ロバート・デ・ニーロ)が秘密裏に呼ばれる
コンラッドの策は、何と架空の戦争をでっちあげるというもの
ハリウッドの名プロデューサー、スタンリー(ダスティン・ホフマン)に依頼して、仮想敵国アルバニアが如何に酷い国かを宣伝させ、国民感情を煽り、戦争開始の正当性を主張していく
ダスティン・ホフマンとロバート・デ・ニーロという名優になると、お互いのキャラクターに準じた、同等に魅力的な役柄でないと共演を実現させるのは難しそうだ
キャスティングにも条件だけでなく、共演者た脚本の修正依頼などもありそうで、想像しただけで大変そう
本作のタイトル「Wag (振る)the dog」とは、通常は犬が尻尾を振るものであって、尻尾が犬を振るわけではないけれど、主人が馬鹿だと逆のことが起こるということの例え
要は、マヌケな国民が政府に操られることを(或いは)バカな政府が揉み消し屋に踊らされていることを示しているのか?
本作が1997年の公開ということは、イラク戦争(2003年~)より前のこと
皮肉たっぷりの本作を製作したつもりだった関係者たちにとって、
「コメディ映画の模倣(まがいのことを)を実際にやってしまう大統領を自分たちが選んでしまった」
というのが一番の皮肉というのは笑えない話
そして、更にひどい選択を、数年後に彼らはすることになる
明日は、もう既に懐かしいリーマン・ショックの頃のお話をご紹介