無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

772. マージン・コール

引用元:yahoo.co.jp

 

15年前の今日、2008年9月15日

リーマンブラザーズは経営破綻した

 

 

リーマン・ショックといえば、自分の社会人生活の中でも(個人的な出来事以外では)最も大きな出来事のひとつ

 

働いていたのは金融関係ではないけれど、売上の激減やそれに伴う在庫の急増など、解消するまでの半年(或いはそれ以上)の間、人員や経費もカットされて、取引先にも無理なお願いをしたりされたり、心身共に消耗した

 

 

その期間の苦い思い出は(普段、都合良くいろんなことを忘れてしまう自分にとっては珍しく)今でも鮮明に思い出せる

 

日本でも、比較にならないレベルで苦労された方も多いだろうし、アメリカでは(関連して発生した)サブプライム問題で、ローンの支払いが出来ず、自宅を手放した人や、職を失った人も多く、15年経った今でも冷静に振り返るのは難しい出来事だろう

 

 

 

そのリーマン・ショックの引き金となった投資銀行での一日を描いた作品

 

ちなみにマージン・コールとは、取引の担保としての保証金が(再評価の結果として)割り込んだ時に、不足分の保証金を求めること

 

マージン・コールを受けた場合は、期日までに入金するか、その時点で決済しなければならない(期日までに入金が無ければ、強制的に決済されてしまう)

 

 

 

 

舞台は2007年のウォール街にある大手投資銀行

 

ある日、職場の8割の社員が即日解雇された

 

会社の利益に大きく貢献していた不動産担保証券の価格変動が、とてつもない損害リスクを生んでいることが判明し、もはや一刻の猶予もない状況、というのがその理由

 

幹部のウィル(ポール・ベタニー)とサム(ケヴィン・スペイシー)は、緊急役員会の招集を提言し、即座に開催されるも、そこでの結論は「マーケットが察知する前に不良債権を売り切る」というもの

 

 

 

金融機関で働けるスキルは無いから無駄な心配ではあるけれど、金融業界ではとても働けないな、と確信させられるエピソードだ

 

一日どころか一瞬にして、誰かが全財産を失ってしまう場面になど居たくない

(その逆もあるからOK、という問題でもない)

 

要は、スキルだけでなく、そんな状況にも動じないメンタルも必要とされる、ということなのだろう

 

誰もが、一生分を数年で稼ごうとするクレイジーな世界で、社員たちの拠り所的にまともな人物が、(普段はサイコな役がぴったりな)ケヴィン・スペイシーというのも意外で面白い

 

 

 

明日は、あの兄弟のデビュー作をご紹介

 

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