無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1220. ペイン・アンド・グローリー

引用元:pain-and-glory.jp

 

ペドロ・アルモドバル監督とアントニオ・バンデラスのコンビということで、品質保証された安心感と、「今回もコレにつき合わされるのか」とナルシスト感を覚悟しながら鑑賞

 

観終わって、その予想は見事に当たっていたことと、今までにも増しての感動(基本テーマが変わらない人だから、悪く言えばワンパターンながら、本作には継続してきたからこその極みを感じさせる)に満足した作品

 

 

 

世界的な映画監督のサルバドール(アントニオ・バンデラス)は、4年前の母の死と、2年前から脊椎の痛みに悩まされていることで、半ば引退の状態

 

シナリオはいくつか書いてはいるものの、幼かった頃の母(ペネロペ・クルス)との思い出や、バレンシアの洞窟住居での生活、またマドリッドでの恋人過ごした日々などを回想しながら日々を過ごしていた

 

そんな時に、自身が32年前に撮った映画が上映されることになり、上映後に主演俳優とのトークショーを依頼される

 

その主演俳優アルベルト(アシエル・エチェアンディア)とは、この作品の撮影中に仲たがいして32年間絶縁状態だったが、作品を観直したサルバドールは、以前よりもその演技を受け入れられる自分に気がつき、アルベルトの元を訪れる

 

 

 

 

先述の洞窟住居は、凝灰岩の斜面を削った(だけの)シンプルな家で、映画の中では(引っ越し先が洞窟住居と知った母が父親に不平を言う)経済的な理由で仕方なく住むという描かれ方をしていたけれど、一年を通じて気温が安定している理にかなった住居

 

今でも健在の洞窟住居は、電気やガス、水道なども完備され、旅行者向けのものもあるという(いつか泊まってみたい)

 

 

ペネロペ・クルスは、美貌を前面に出した役よりも、最近よく演じている母親役の方が似合うし、以前よりもずっと好きになった

 

しかし、こうした内容の自伝的な作品を世に示すのは、かなりの自己愛と、アテンション・プリーズな気質でないと、出来ないよなあ、と今更ながらな感想も

 

 

明日は、真面目なロベルト・ベニーニ作品をご紹介

 

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