
引用元:hulu.jp
「アメリカ大都市の死と生」(1961年)の著者であり、都市の荒廃を告発する活動家でもあった、ジェイン・ジェイコブス
彼女が、マンハッタンの高速道路建設を巡って、ニューヨーク都市計画に絶大な影響力を持っていた「マスター・ビルダー」ロバート・モーゼスを闘った記録を収めたドキュメンタリー
ロバート・モーゼスの提唱する都市計画は、アメリカンモダニズムを背景にした、「高層ビルと自動車所有」を前提としたもの
これが当時の主流ではあったものの、ジェイコブスは「活力を失う街づくりが未来の廃墟を生む」として、そこに暮らす人たちの目線でモーゼスのプロジェクトに反対するアイディアを提唱する
彼女の提唱する4大原則は
1. 各地区に主要な用途が二つ以上あり、外出の目的となること
2. 古い建物と新しい建物が共存していること
3. 街路は幅が狭く、各ブロックが小さいこと
4. 人口密度が維持できていること
という、人々がつながりを持つ多様性のある街を目指しているもので、ル・コルビュジエに影響されたモーゼスの、機能を優先した近代都市計画とは相容れないものがあった
ジェイン・ジェイコブスは、ペンシルベニアの商業学校を卒業した後、貿易雑誌の会社の秘書からキャリアをスタートさせ、後に編集者となり、「ヘラルド・トリビューン」にも多くの記事を書いた
建築家のロバート・ハイド・ジェイコブスと結婚し、二人の息子を育てながら、自身の提唱するコンセプトと異なる都市計画に問題提起を続けた(数多くの建設プロジェクトへの反対活動で何度か逮捕されている)
マンハッタンの南側は、ソーホーやグリニッジ・ヴィレッジ、リトル・イタリーやチャイナ・タウンなど魅力的なエリアが多く、つくづくジェイコブスの存在と貢献に感謝するしかない
と同時にモーゼスらの功績も多く、どちらが善でどちらが悪という話でもなく、その時代、その街に見合った都市計画が求められているのだろうし、理念を持った「街づくり」が都市の景観だけでなく、そこに住む人の暮らし、また街の寿命にまで大きく寄与するのだと改めて認識
そんなことを考えながら、またニューヨークに行ってみたいなあ
明日は、PTSDについての映画を紹介します