引用元:amazon.co.jp
公開の数年後に観たきり、ご無沙汰していた作品
ハーヴェイ・カイテルがデ・ニーロの友人役で出演していたことも、当時は気が付かなかった(ハーヴェイ・カイテルを認識していなかった)ということもあって今回復習がてら久しぶりに鑑賞
という言い訳が必要なほどに、甘ったるい(笑)印象の作品
ニューヨーク郊外のウェストチェスターに住むフランク(ロバート・デ・ニーロ)は、クリスマスイヴの夕方、買い込んだクリスマス用のギフトを両手に抱えて、マンハッタンにある本屋で会計を済ませる
出口に向かおうとしたところ、同じくギフトを抱えた女性(メリル・ストリープ)とぶつかり、落としたギフトを拾ってもらう
「メリー・クリスマス」と言ってその場を離れ帰宅してみると、その女性が買ったであろう本(自分が買った本はその女性が)を持って帰ってしまったことに気づく
三か月後、グランド・セントラル駅でふたりは偶然に再会し、会話を交わす
女性の名前も電話番号さえも聞かなかったフランクは、夕方に駅で彼女を待ってみたり、同僚で離婚を検討しているエド(ハーヴェイ・カイテル)に、その女性の話をしてみたりする
許されない恋愛を描いた映画作品は、それまでにもたくさんあったはずなのに、この作品で描かれるふたりの恋愛は、家庭を持つ男女が偶然出会い迷いながらも惹かれ合い、一度は別れる決心をするも、という驚くほどに捻りのない展開
当時ですら「よくあるストーリー」を、84年という時代の勢いと、ロバート・デ・ニーロとメリル・ストリープが演じることで、ヒット作品にしてしまった
同じくメリル・ストリープの主演で、本作から11年後に大ヒットした「マディソン郡の橋」も家庭を持つ大人の恋愛映画だけど、比較すると本作には不倫から連想されるネガティブな雰囲気が控え目なのがよくわかる
本作を「退屈、凡庸」で片づける人も多いだろうし、それに反論する気も無いけれど、本作が長く愛されてきた理由を考えることは、(デ・ニーロとメリル・ストリープがニューヨークで、、という要素でほぼ決まりな感じはあるけれど)エンターテインメントとしての映画の本質を考えることにも繋がりそう