無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

923. 海街diary

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引用元:amazon.co.jp

 

是枝監督作品の中でも観るのがなぜか後回しになっていたところ、同じく四人の女性が描かれている「ハッピー・アワー」(← 名作です!)を観て背中を押されてしまった

 

 

鎌倉の古くて大きな民家に住む幸(綾瀬はるか)、佳乃(長澤まさみ)、千佳(夏帆)の三姉妹

 

父は15年前に家族を捨てて出て行き、捨てられた母も今では北海道に住んでいる

 

ある日、三人は、父が病で亡くなったこと、そして再々婚して山形に住んでいたことを知り、看護師の仕事を休めない幸に代って次女の佳乃と三女の千佳が告別式のために山形に向かう

 

父については、幼い頃に母親と口論している時の記憶しかない佳乃、そして千佳にいたっては幼すぎてほとんど記憶がなかった

 

そんな二人を最寄りの駅まで迎えに来たのは、腹違いの妹で中学生のすず(広瀬すず)だった

 

告別式では、静かに状況を見守る佳乃と千佳、仕事を抜け何とか駆けつけた長女の幸、参列者への挨拶を拒もうとさえした義母、幼い弟の面倒も見ながら大人たちの手伝いに気を配るすずなど、それぞれの立場と人柄、そして亡くなった父との関係が表れていた

 

式も無事に終わり、鎌倉に帰る三人を駅まで見送りに来たすずに、幸は

 

「鎌倉で一緒に暮らさない?」

 

と尋ねる

 

 

 

 

長女の幸は、まだ20代後半だというのに幼い時から(親の不始末で)苦労が多く、平穏に暮らしている現在でもその影響を随所に感じさせる

 

親への嫌悪からか必要以上の責任感を背負い込み、日々妹たちの至らないところに気を配り、自分のことはいつも後回し

 

妹たちは、そんな幸に感謝しつつも息苦しさを感じている

 

肩身の狭い山形での生活から抜け出せたすずにしても、鎌倉の学校に馴染んで生活を楽しみ始めるも、三人を捨てた父親の娘という立場を気に病んでいる

 

こういう心に抱えたモヤモヤを見せられると「オトナが(最低限のレベルでは)しっかりしなきゃな」と思わされる

 

 

明日は久しぶりにスリラー映画をご紹介

 

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