無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

883. TAR/ター

引用元:eiga.com

ベルリンフィルの首席指揮者に任命されたリディア・ター(ケイト・ブランシェット

 

独自のカリスマ性と音楽的才能、そして彼女に憧れる数多くの奏者、指揮者、関係者を束ねる統率力を発揮する彼女は、レズビアンであることを公表していることもあって、一層の注目を集めていた

 

一方で、意に沿わない存在に対して容赦の無い側面もあり、練習中に意見の対立から生徒をやり込めたり、有望な女性指揮者と親密になり過ぎたかと思えば拒絶したり、ということも

 

そんなある日、絶縁状態だった女性指揮者が自死したという知らせが入ると同時に、リディアの過去の行き過ぎた行動が次々と明るみに出てしまう

 

 

 

昨年日本で公開された映画の中でも、ひと際評判の高かった作品とあって、是非とも劇場で観たかったのに、スケジュールが合わず、泣く泣く配信で鑑賞

 

その後悔が正しかったと確信できるくらい、観応えのある作品だった

 

158分という長尺ながら、圧巻のケイト・ブランシェットの演技に惹きつけられたまま観終わってしまう

 

前半のジェンダー論的なインタビューが長く、コンパクトにまとめるとこも可能だったろうし、その方が商業映画としての完成度は高まったのでは?とも思うけれど、そんな有無を言わせないクウォリティ

 

あなたの周囲にも必ず存在する、リディアに似た人を想起させる普遍的なストーリーを、特別な作品に仕上げている印象

 

ケイト・ブランシェットの過去作品をおさらいしたくなる

 

 

明日は、ケリー・ライカート監督作品をご紹介

 

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