引用元:amazon.co.jp
2014年のアメリカ映画
これまで何度も観ようと思いつつ、148分という微妙な長さに「また今度観よう」と後回しにしてきた作品
父親が書いた有名な児童文学のモデルだったエイミー(ロザムンド・パイク)
不況による影響で、夫のニック(ベン・アフレック)も失職し、夫の母親の看病も兼ねて住み慣れたニューヨークから彼の地元ミズーリへと引っ越す
そして5回目の結婚記念日
エイミーが仕組む恒例の「宝探しクイズ」の回答に窮したニックは、妹が営んでいるバーから自宅に戻った時に妻が居なくなったことを知る
ニックの通報を受けた警察はすぐに捜査を開始、彼もエイミーの両親と一緒に(エイミーの捜索に)協力を呼び掛けるも、警察やメディアからまるで自分がエイミーを殺害したかのような扱いを受ける
(有名な)妻の失踪、隠していた不倫、次々と明らかになる不利な証拠、、、最高に面白いゴシップとして盛り上がる視聴者とそれを煽るメディア、結婚生活の破綻と、浮気された妻による復讐、窮地に立たされてからすべてをさらけ出す夫に対する国民イメージの変化
そのどれもが如何にもアメリカ的
そしてこうした下世話な要素を程良くシニカルに描いているところや、ミステリーとしても割と早めに種明かしする抑制を効かせたところなど、完成度は高い
また妻の日記に沿って夫婦の過去シーンが描かれる構成もわかり易く、いい加減で頼りない夫をベン・アフレック、エネルギーを持て余している様子の妻をロザムンド・パイクというキャスティングも素晴らしい
長いと敬遠してきたけれど、観始めるとあっという間
大衆心理の恐ろしさを再確認させてくれる作品
発言の内容はもちろんのこと、その言い方、表情、シリアスな場面で一瞬微笑んでしまったり(それが会話の中で最低限必要な微笑みだったとしても)、服装が相応しくなかったりといったレベルまで完璧にこなすのはほぼ不可能だ
しかもこうした効果を知って上で揚げ足取りをしてくるメディアや関係者(或いは一般市民)さえ存在する
特に何か大きな事件や災害が発生した時には「そのタイミングで世間が必要とした生贄」として強引に処刑台に上げられることもあると思うと、こうしたメカニズムを義務教育の中で教わるべきなのかもしれない
明日は、珍しく(!)マリリン・モンロー主演作品を紹介します