引用元:Yahoo!映画
夫と死別してしまった女性が、幼い息子と共に人生をやり直すヒューマン・ドラマをまさかのマーティン・スコセッシが監督した1974年のアメリカ映画
いつも通りに、暴力的な描写や女性の描き方にはうっすら嫌悪感を持たざるを得ないけれど、それを我慢して観続ければ我慢した分以上に報われる作品
それだけに安易な印象のしかも内容にも合っていない邦題が何とも残念(原題は「Alice Doesn't Live Here Anymore」)
ニューメキシコ州で、乱暴な夫と言うことを聞かない息子トミーの世話に追われる毎日を送っていたアリス(エレン・バースティン)
コカ・コーラのトラックを運転する夫が、仕事中に交通事故でなくなってしまいショックを受けるも、抑圧された生活から解放され昔の夢を思い出したアリスは35歳にして歌手として生計を立てようと、息子とふたりで街を離れる
古いステーション・ワゴンで故郷のモンタレーを目指す途中、お金が底をついてしまい、食い扶持を得るために歌手と名乗って数件バーを回る
やっと歌手としての仕事にあり着き、執拗に言い寄ってきた若い男ベン(ハーヴェイ・カイテル)と仲良くなり、この街でしばらく暮らそうと考えていたところ、ベンが暴力的な危険人物だったことがわかり慌てて逃げ出す
次に立ち寄った街では歌手の仕事が見つからず、アリスは仕方なくウェイトレスとして働き始める
大好きなハーヴェイ・カイテルは、当時35歳
まだ渋みが足りない感じがするけれど、円熟に至る前の彼の演技を観られるのも嬉しい
アリスを演じたエレン・バースティンは、ハーヴェイやアル・パチーノと共にアクターズ・スタジオを運営しているらしく、なるほど味のある演技で楽しませてくれる
アリスが働いている間、退屈で仕方がない息子トミーが、ギタースクールで仲良くなるちょっとマセた少女をジョディ・フォスターが演じている