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1996年のアメリカ映画
何と言ってもキャストが豪華
ベニチオ・デル・トロは準主役ではあるけれど、それよりもスポットな出演でデヴィッド・ボウイやデニス・ホッパー、さらに控え目な(?)出演でウィレム・デフォーやクリストファー・ウォーケン
正直なところバスキアという人物には興味はあったけれど、作品についてはあまり関心がなかったので、そういう部分では期待せずに映画として楽しもうと鑑賞
舞台は1979年のニューヨーク
当時のニューヨークは、最悪の治安と社会状況に苦しんでいたけれど、本作ではそうした面は描かれていない
ジャン=ミシェル・バスキア(ジェフリー・ライト)は、幼い頃に母親から絵を描くことを勧められ、自らをSAMO(セイモ)と名乗って街の壁にスプレー・ペイントの絵を描いている
その母親も離婚してからは精神病院に入院し、バスキアは自作のポストカードを売ったり日雇い労働による僅かな収入を得ながらホームレスに近い生活を送っていたが、ウェイトレスのジーナ(クレア・フォーラニ)と仲良くなり彼女の部屋に住み着く
そんなある日、友人のベニー(ベニチオ・デル・トロ)と通りに居たところ、運転手付きの車から降りてくるアンディ・ウォーホールを見かける
自作のポスト・カードをプレゼントしようとするバスキアに対してベニーは「(彼と同じく)アーティストならポストカードを売りつけるんだ」とアドバイスする
「SOME GIRLS」や「TATOO YOU」の頃のストーンズの曲が印象的に使われていたせいで、70年代後半から80年代前半のストーンズの活動軸がどうしてアメリカだったのか、とふと鑑賞中に考えてしまった
パンク・ニューウェーブの台頭によって「時代遅れなロックバンド」という評価になってしまった厳しい時期と認識していたけれど、当時の彼らからすればロンドンのインスタントな流行よりも普通に魅力的な街として当時のニューヨークを気に入っていたのかもしれない
単純なもので映画を観終わったらバスキアの作品も良いなあ、と思えてきた
明日は、クマインカナバー(タガログ語で「ご飯食べましたか?」の意)という副題の付いた作品を紹介します