無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

715. ドッグマン

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引用元:amazon.co.jp

 

2018年のイタリア映画

 

1980年代後半に起きた殺人事件を基に、監督のマッテオ・ガローネが、共同で脚本を書いた作品

 

 

 

舞台はびっくりするくらい(?)寂れた、イタリアの海辺の町

 

犬の手入れをする「ドッグマン」という店をひとりで経営しているマルチェロ(マルチェッロ・フォンテ)

 

小柄で気が弱く、妻とも離婚して今は一人暮らし

 

仕事もとても成功しているとは言い難いながらも、最愛の娘アリーダとも定期的に会えるし、地元の仲間と飲んだりサッカーをしたりと、それなりの楽しみのある生活を送っている

 

唯一の心配は、この街で最も気性が荒く、厄介者扱いされているシモーネ(エドアルド・ペッシェ)の存在

 

マルチェロのことを友人と呼んではいるけれど、都合の良い子分としてクスリを調達させたりしていた

 

時には犯罪の手助けをさせられたり、それを拒むと殴られたりすることにマルチェロは困りながらも、自らの腕力で何でも解決していくシモーネに憧れ、彼の傍を離れようともしないでいた

 

ところがある日、シモーネはマルチェロの店の隣にあるフランコの店に強盗に入ろうとする 

 

それだけはやめてくれとマルチェロは必死に抵抗するも、結局はシモーネに従うしかなく、鍵を渡してしまったマルチェロは、翌朝警察に連行されてしまう

 

 

(特に悪い意味ではなく)何を伝えたいのかよくわからない作品ではありながら、いろいろ考えさせられる映画

 

警察という組織がある程度機能していることによる恩恵や、いくら娘想いでも父親は強くなければ(言い換えれば「何が強さなのか」を考えられる頭がなければ)駄目ということ、そして、いくら成人してもこういう虐めの構造から抜け出すのは至難の業だなあ、など

 

 

 

先述の「びっくりするくらい寂れた」町はナポリから40kmほど離れたヴィラッジョ・コッポラというところ

 

映像で観る限り治安も悪そうだけれど、興味を引く街並み

 

行く機会はなかなか無いんだろうなあ

 

 

明日は、家政婦という仕事について考えさせられる映画をご紹介