無人島シネマ

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379. ハルカの陶

引用元:filmarks.com

 

生誕150年 板谷波山 - 時空を超えた新たなる陶芸の世界 に行ってきた

 

 

陶芸の知識があるわけでもないけれど、写真で見た作品に惹かれて「実物を見たい」となって

 

生誕150年ということで、自分が生まれた時にはもう亡くなっていた陶芸家の作品というのに、クラッシックな雰囲気の作品だけではなく、モダンなものもあっていつまで見ていても飽きなかった

 

 

 

轆轤(ろくろ)師を使い、絵付けを追求した波山の陶芸と、土を焼く風合いの微妙な変化が味わい深い備前焼は大きく異なるけれど、波山をモデルにしているのかと思わせるほどにストイックな陶芸家が登場する本作を鑑賞

 

岡山芸術文化賞功労賞に輝いた同名コミックを実写映画化したもの

 

 

 

OLとして働くハルカ(奈緒)は、上司の付き添いで訪れた百貨店に展示されていた大皿に魅せられ、備前焼についての本を買い、大皿の作者に会いに行くことを決める

 

東京からはるばる岡山県備前市伊部(いんべ)までやってきたハルカだったが、作者の修(平山浩行)の対応は不愛想を通り越して、露骨な嫌悪を感じさせるものだった

 

近くの小さな公園で途方に暮れていると、修の工房を訪れる時に場所を教えてくれた近所のお爺さん(笹野高史)が優しく励ましてくれ、ハルカはその勢いで再び修の元を訪ねる

 

 

職人に憧れる若い女性が、不愛想な師匠にもめげず創作の世界で努力していく、という王道のストーリーながら、備前焼の工程や、伊部の町のひとたちについても丁寧に描かれていて好感の持てる作品

 

備前焼で飲むと缶ビールが生ビールになるんじゃ」といって美味しそうにビールを飲むシーンが印象的だった

 

いつか備前焼を買いたいし、できれば伊部まで行ってみたいと思わせる作品

 

 

タイトルは「ハルカの陶(すい)」と読む

 

調べてみると「陶」は訓読みで「すえ」と読むそうで、意味としては

 

①すえ。やきもの。せともの。「陶器」「陶芸」 ②人を教え育てる。「陶冶(トウヤ)」「薫陶(クントウ)」 ③たのしむ。うっとりする。「陶酔」「陶然」 

 

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