引用元:amazon.co.jp
1978年のアメリカ映画
今となっては贅沢なキャスト
ロバート・デ・ニーロ、クリストファー・ウォーケン、ジョン・カザール、そして本作で映画デビューから二作目というメリル・ストリープ
ストーリーの中では、メリル・ストリープはクリストファー・ウォーケンに求婚されるけれど、プライベートでは、前年に舞台で共演したジョン・カザールと本作の制作時に婚約、そしてジョン・カザールは本作の公開を待たずして癌で亡くなっている
ピッツバーグ郊外の製鉄所で働くマイケル(ロバート・デ・ニーロ)、ニック(クリストファー・ウォーケン)、スティーブン(ジョン・サヴェージ)、スタン(ジョン・カザール)たちは、週末に皆で鹿狩りに出掛けるのを楽しみにしている若者たち
ベトナムに徴兵されることが決まったマイケル、ニック、スティーブンの壮行会とスティーブンとアンジェラ(ルターニャ・アルダ)の結婚式が一緒に行われる
そしてニックはその場でリンダ(メリル・ストリープ)にプロポーズし、新たなカップルも誕生する
ベトナムでは苦戦が続き、三人は現地で偶然再会できたものの、敵側の捕虜として捕まってしまう、、、そして連行された小屋の中では、北ベトナムの監視兵たちが捕虜に向かってギャンブルとしてロシアンルーレットをさせるという異常な事態になっていた
精神的に壊れてしまったスティーブンに対し、冷静なマイケルは、自らも精神的に壊れた体を装い(6分1の確率で実弾を込めていたところ)3発に増やすよう要求する、、、
この作品に対しては、ベトナム戦争を否定するシーンがほとんど無いことや、ロシアンルーレットのシーンの必要性が疑問だとか、愛国主義的なものを感じさせるとか、いくつかの批判がある
また、ベトナム戦争がテーマの映画にしては戦闘シーンがなく、それを補う意味でのロシアンルーレットなのだという見方もある
ロシアンルーレットの脚本は当初からあったものの、それだけではインパクトに欠けるとして、ベトナム戦争というテーマが「後付け」されたという逸話には驚かされる
しかも当時のハリウッドは、ベトナム戦争をテーマに映画をつくることに積極的ではなく、イギリスの会社から資金を得る為の「デコレーション」として後付けしたというのだから、(40年以上経った今からは想像することも難しいけれど)当時の難産具合が伝わってくる
学生時代に観て気に入った作品だから、つい贔屓目にみてしまうけれど、(そういう批判や疑問の声を考慮しても)素晴らしいエンターテインメント作品だと思う
戦闘シーンがあって、事実に沿った、反戦のメッセージが含まれるベトナム戦争映画が必ずしも素晴らしいとも思わない、、、ヒッチコックだって殺人シーンを撮らずに殺人を表現したのだ(ちょっと違うか?)
スタンリー・マイヤーズの美しいテーマ曲「カヴァティーナ」も印象的