引用元:filmarks.com
原題は「Bee Season」
Beeとは、アメリカでおよそ100年続くスペリング力を競う大会「Spelling Bee」から
音声で単語を聞き、そのスペルを正確に答えるのだけれど、当然のことながら出題されるのはトリッキーな綴りの単語ばかり
知っている中で最も難しそうな単語が「Mississippi」(ミシッシッピ州)という自分にはとても答えられない
オークランドに住む大学教授のソール(リチャード・ギア)は、宗教学に精通し、家では息子アーロン(マックス・ミンゲラ)のチェロの練習にバイオリンで伴奏したり、夕食を作ったりする父親
優秀なアーロンが自慢で、楽器演奏だけではなく、彼の勉強も厳しく見ている
一方で、おとなしい娘のイライザ(フローラ・クロス)の面倒はいつも後回しで、スペリング・コンテストに出場するのを見に来て欲しいと、ソールの部屋に差し込んだ招待の封筒も開封されてもいなかった
ところが、そのコンテストでイライザは優勝し、トロフィーを手にアーロンと一緒に大学を訪れると、殊の外大喜びし、その日からソールの宝物はイライザになる
大学からの帰宅時間を早め、毎日スペリングの特訓が始まり、次のサクラメントでの大会には家族全員で行こうと言う
ところが、いつもの様にアーロンが夜に楽器の練習をしていると、ソールに「イライザが寝ているからやめろ」と言われてしまう
そしてこの頃から妻のミリアン(ジュリエット・ビノシュ)は、家族のバランスが崩れ始めているのを、また彼女自身の精神的な限界も感じていた
娘のコンテストと家族の絆、という意味では「リトル・ミス・サンシャイン」を思い出すけれど、本作はもっとドロドロ
特に、一見理想の父親的なソールのモラハラが酷く、アーロンとイライザに高圧的なだけではなく、ミリアンもすっかり自己を見失っている
またリチャード・ギアとジュリエット・ビノシュという組み合わせにも、悪い予感しかしなかったけれど、やはり観ていてしっくり来なかった
しかし部分的に刺さるシーンもいくつかあって、印象深い映画ではあった
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