引用元:Yahoo!映画
中学から高校の前半にかけて、学校の図書館でよく本を借りて読んでいた
単純に習慣づいたのもあるし、もちろん本を読むのが楽しかった
中でも印象的だったのが、アラン・シリトーの「長距離ランナーの孤独」、ヘルマン・ヘッセの「車輪の下」、そして小林多喜二の「蟹工船」
面倒くさいヒトになってしまいそうな本ばかり(笑)だけど、中でも「蟹工船」を読みながらイメージした、汚れと汗と蟹の匂いのする薄暗い船内が強烈だった(本までも汚く感じられたことをよく覚えている)
それ以来のご無沙汰
2008年頃、新聞への掲載で再評価されブームになった時も、読み返したりしなかった
本作は2009年の作品なので、その再評価の波に乗って映画化されたのだろう
カムチャッカ半島の沖で蟹を獲り、(船内で)缶詰めにする蟹工船
作業員たちは、十分な睡眠や休息も与えられない劣悪な環境の中、低賃金でコキ使われていた
過労と睡眠・栄養不足で死んでしまう者、逃走(といっても船の中では限界あり)する者まで出て来る始末
そんな彼らに、現場監督の浅川(西島秀俊)は罵声を浴びせ、暴力を振るいながら働かせ続けた
作業員の新庄(松田龍平)も船から脱出、同じく蟹の漁をしていたロシアの船に幸運にも救助される
そこで目にしたロシア船員たちの様子に、新庄は衝撃を受ける
かなり現代風にアレンジされてはいるし、原作までの異臭漂う感は無いけれど、後半のプロレタリア的な展開は悪くないと思う
しかし、西島秀俊に悪役をさせるのは無理があるかもしれない
明日は、楽しく学べる?映画を紹介します