まだ行ったことが無かった、ポレポレ東中野にて鑑賞
青山一丁目から大江戸線で行けるとあって、思いの外アクセスは悪くなかった
東中野駅からは歩いてスグ、もっと早く来ればよかったと後悔
赤い色の座席が印象的(下北沢トリウッドの黄色い座席を連想してしまう)
日本の刑務所を出た人が、5年以内に再犯し、再び入所する率は約50%
元受刑者の多くは、「二度と戻らない」と心に誓って出所しただろうに、「就労が難しい」というハードルが彼らの前に立ちはだかる
そんな彼らが、理解のある経営者に雇用されるように支援している、実在の就職情報誌の活動をもとに作られた映画
受刑者向けの就職情報誌「CHANGE」の編集チームは、出所者の就職斡旋も行い、彼らの更生を支援していた
高校生を轢き逃げして10年間服役した藤村、幼い子供へのわいせつ行為で服役した三隅、また放火や覚せい剤使用などの罪を犯した彼らは、チームの支援のお陰で中華料理店や清掃会社などの職に就いていたが、職場のストレスや、コミュニケーションの難しさなどもあって、トラブルを起こしたり、突然休んだりという問題が頻発していた
そこでチームは、アメリカで再犯防止に大きな効果を生んだと言われる「ドラマ・セラピー」をやってみることにする
それは、元受刑者たちが、自身の境遇に近い役を演じることによって、それまで抱え込んでいた想いを排出し、精神的なバランスを得ることが出来るというもの
近隣住民だけでなく、彼らの親族や支援者、また被害者や遺族も招いて行われたその試みは、練習の成果もあり、無事に演技を終える
あらすじで理解できた気になれるタイプの映画だろうと思った
それでも、「それだけじゃない気がして」鑑賞すると、想像以上の理屈と、理屈じゃ済まない事情が、リアリティとして迫ってきた
演劇が終わってからの、質疑応答が揉めに揉めるシーンに、本作が伝えたいメッセージが凝縮されていた
圧倒されて、気が付くと少しづつ首を後ろに傾けながら観ていた
(劇場でなくても)是非観ていただきたいと思う映画だった
明日は、ペルー映画をご紹介