引用元:amazon.co.jp
1969年のアメリカ映画
1962年のキューバ危機を題材に、米・ソに加えて、キューバ、フランスを舞台に展開するスパイ映画
時は1962年、ソ連の高官クセノフは、妻と娘と一緒にアメリカに亡命する
フランスの情報組織に属するアンドレは、その情報を受けニューヨークに飛ぶ
クセノフが話したところによると、ソ連はキューバに軍需品を供給していて、その覚書を国連のキューバ代表が持っているということ
アンドレは、CIAからの依頼でキューバに入り、愛人であり地下運動家でもあるファニタと再会する
彼女の奔走により、十分な機密情報を集めることに成功するが、それはファニタに身の危険が及んでいることを意味していた
亡命を勧めるものの、ファニタは固辞、アンドレはひとりで空港に向かう
それまで密室的な環境でのスリラーを得意としてきたヒッチコックが、まさかの国際的(そして政治的)な題材にチャレンジした意欲作
本人的にはこうしたチャレンジと、スパイの情報戦を軸にしたスリラーをバランスさせたかったのかもしれないけれど、結果的には評価されなかった
今回久しぶりに鑑賞した上での正直な感想は「それほど悪くない、というか全然悪くない」だった
低評価の理由を、できるだけ正確に表現するならば、「(ヒッチコックのファンが)ヒッチコックに作って欲しかった作品とは違う」
とはいえ、得意分野で作品を作り続けろというのも酷な話
「ファンは身勝手なもの」とも、「長いキャリアの中では必要な異色作」とも思う
もしヒッチコックが生きていたら(124歳!)、主人公がウクライナ危機の中で翻弄される映画を撮っただろうか
明日は、ビートルズのあの名曲がタイトルの作品を紹介します