無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

568. 崖上のスパイ

 

崖上と書いて「がいじょう」

 

原題は「懸崖之上/CLIFF WALKERS」

 

大好きなチャン・イーモウ監督作品だから必ず劇場で!と思いながらも、最近は観たい作品が目白押しで、危うく観逃すところだった

 

久しぶりに新宿ピカデリーにて

 

 

 

 

 

時は1934年の満州国でのこと

 

ソ連で特殊訓練を受けた中国共産党のスパイ4名

 

張、王の夫婦と、小蘭、楚良の恋人同士が、張と小蘭、王と楚良と別々(片方が捕まっても口を割らない様に)にペアを組み、「ウートラ計画」実行の為に満州に入る

 

ウートラ計画とは、満州国ハルビンにある日本軍の秘密施設から脱走した同胞を、安全に国外へ逃がすという危険な任務

 

しかし、仲間の裏切りによってリーダーの張が捕まってしまい、残りの3人は協力者と共に、特務警察との争い、騙し合いを繰り返していく

 

 

 

映画の宣伝文句で「息を呑むような」という表現が使われるけれど、久しぶりにそういう感覚になった、何ともスリリングな展開

 

暗号、裏切り、拷問、、スパイ映画を盛り上げる要素満載ながらも、任務遂行の是非よりも、振り回されていく工作員たちの心理描写により意識を集中させられる

 

チャン・イーモウ監督初のスパイ・サスペンス作品だけに、他とは一線を画した内容

 

革命で祖国を追われた白系ロシア人が多く住み、日本軍が支配する、無国籍都市ハルビンの何ともエキゾチックな街並みに、強烈に憧れてしまった

 

 

 

登場人物が中国人ばかりで、似た様な帽子を被っているので、事前に相関関係を頭に入れてから劇場に行くのがオススメ

 

デザイン・内容共に充実したパンフレットを、事前に読んでからの鑑賞がベスト

 

作品に因んだ装丁もお洒落

 

 

 

明日は、「日本も案外住みづらいなあ」と思ってしまう映画を紹介します

 

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