無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

696. 夏の妹

f:id:desertislandmovie:20210216231233j:plain

引用元:filmarks.com

 

1972年の大島渚監督作品

 

スータンこと菊池素直子(すなおこ 栗田ひろみ)は、ピアノの先生であり父の婚約者でもある小藤桃子(りりィ)と沖縄にやってくる

 

その目的は、大村鶴男という沖縄の青年から

 

死んだと聞かされていた自分の父が実は生きていて、その人は素直子の父菊池浩祐だと母から聞いた 自分たちは兄妹かもしれない 会いたいので夏休みに沖縄に遊びに来てほしい

 

という手紙が届いたからだった

 

 

ふたりは沖縄に向かう船の中で桜田という男(殿山泰司)と知り合う

 

桜田は戦争中の沖縄での出来事に責任を感じ、誰かに自分を殺してほしいと願い、その相手を見つけに沖縄に来たのだった

 

沖縄に着き、船を降りた時、観光客に沖縄語を教えよう(単語ひとつにつき100円で)とする若者、大村鶴男(石橋正次)に出会う

 

 

 

沖縄がアメリカから返還されたのが本作と同年の1972年

 

そのタイミングで敢行された現地オールロケ

 

通りの看板ひとつを観ても資料的な価値がある映像になっている

 

大島渚監督作品には、そうした時代の息遣いが聞こえるような作品が多く、面白い瞬間をフィルムに収める嗅覚はさすがだと思う

 

主演の三人の演技は、粗挽きながら独特のテンポがあり、魅力的でもある

 

細かいツッコミどころはあるけれど、何もかも一気に詰め込んだ勢いの塊のような魅力に溢れている

 

この作品を観ておくと、その後の沖縄を描いた「パイナップル・ツアーズ」や「ギフテッド フリムンと乳売り女」などもより楽しめると思う

 

そして沖縄と言えば、「遠いところ」という作品が、7月7日から全国で順次公開される

 

 

 

明日は、シカゴが舞台の作品をご紹介

 

↓ ほとんどがクレジットの予告ですが、、

www.youtube.com

 

引用元:amazon.co.jp