引用元:amazon.co.jp
2015年のイタリア映画
久しぶりにイタリアらしく、しかも自分好みの作品
映像も音楽もユーモアの度合いも、、あらゆるポイントがしっくりくる感じ
心臓外科医のトンマーゾ(マルコ・ジャリーニ)は、名医ではあるものの、いつまでも後輩に担当を譲らず、傲慢で毒舌なせいで嫌われていた
妻に対しても配慮に欠け、そして例によって口が悪いこともあって関係はすっかり冷え込んでいる
本人は自らのキャリアも家族の生活も順調満帆と信じ、医大に通う息子も医師になるのを心待ちにしていた
ところが「家族のみんなに話があるんだ」という息子からの告白は
「医師になるのをやめて、神父になりたい」というものだった
息子の発言にショックを受けたトンマーゾは、息子が慕っているピエトロ神父(アレッサンドロ・ガスマン)が何か良からぬ手口で息子を洗脳したと思い込み、自らその真相を暴くために教会に向かう
最後の意外な展開にも奇をてらった様子もなく、変なメッセージ臭も無く、心地良く観終わることができた
「頑固親父が、息子の生き方を肯定できるようになるまで」的なストーリーの中で、それぞれの生き方と影響し合いながら変わっていく様を、淡々を描いているのが非常に映画的
冒頭でイタリア的と書いたけれど、登場する食事にも惹かれる
トンマーゾが妻への埋め合わせにつくる夕食のメインは(映像になっていないけれど)牛肉のバローロ(一番好きなワイン!)煮込み
こんなメニューが食卓に出てきたら、どんな夫婦喧嘩も解決してしまうだろう
神父を演じたアレッサンドロ・ガスマンは本作で知ったイタリアの俳優
と言われたら信じてしまいそうだ
明日は、「あー面白かった」という韓国映画をご紹介