引用元:amazon.co.jp
来月から、TOHOシネマズの映画チケット代(一般料金)が、2,000円になる
映画館の経営を考えれば仕方のない気もするし、収入が増えない中で困った話ではあるけれど、果たして「昔はいくらだったんだろう?」と思い、調べてみると
@年次統計
1970-1980年の間にこんな変化があったことに驚いてしまった
赤い線(現代の価値に換算したもの)を見ると、そこまでの変化でもないということは、物価が上がる前は収入も少なかったということなのだろうけれど、500円から一気に1,500円という変化は衝撃的
コロナ過からの物価上昇を考えると(1970-1980年代ほどではないけれど)、年収もアップしてくれないとやっていけない
値上げをきっかけに、映画館に行く頻度を減らしたり、観るのを配信に限定するのは、(映画館経営者にとっては)本末転倒だろうから
ちなみに海外と比較すると、日本は高額な入場料によって(観客動員数では下位ながら)、興行収入では上位を維持しているという
アメリカ(2018年の平均で$9.10)や、イギリス(ロンドンの中心部では日本と同程度ながら、郊外ではかなり安くなる)、フランス(2018年の平均で€7.5)と比較しても、かなり高い
これらの国で、ランチを食べるのに2,000程度は必要だという事実と比較しても、日本の映画料金は高額だと言わざるを得ない
国や自治体からの助成金、或いは旧作を低料金で上映する映画館(或いは公共スペース)を増やす等、変化が求められていると思う
2005年のアイルランド・イギリス合作
アイルランドの教会の前に赤ん坊が置き去りにされる
拾った教会の神父(リーアム・ニーソン)が里子に出し、パトリックと名付けられたその男の子(キリアン・マーフィー)は、幼い頃から女性の服や化粧が好きで、周囲からは変わり者扱いされていた
学校の相談箱に「性転換の医者を紹介して欲しい」と書いたことで叱られ、パトリックは家を出る
そして拾ってもらったキャンピングカーで移動しているバンドと行動を共にするも、彼らが何丁もの銃を隠し持っているのを発見してしまう
シンプルなLGBT映画のようでいて、(パトリックの中に)実にアイルランド的な要素の詰まった作品
劣等感とやっかみと誇りと辛抱強さ、そしてエンターテインメント
イギリスに対するスタンスや、IRAが起こす事件なども絡んだ70年代を切り取った「多面的なスナップショット」と言える作品
映画は、それ以上を伝えているわけではないけれど、ジェイムズ・ジョイスや、彼の生きた時代を想起させる、アイルランド人の生き方を感じさせる
明日は、「キューバで唯一マクドナルドがある場所」についての映画を紹介します