無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

638. ア・フュー・グッドメン

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引用元:amazon.co.jp

 

キューバに存在する米軍基地、グァンダナモ

 

米西戦争後、キューバアメリカの援助でスペインから独立する際に、永久租借を認めた場所

 

キューバで唯一マクドナルドがある場所」

 

として知られているらしいのだけれど、、そもそもキューバに米軍基地が存在する事実を知らなかった

 

 

 

 

1992年のアメリカ映画

 

グァンダナモ基地の中で、海兵隊サンティアゴ一等兵が殺害される

 

軍隊の中で落ちこぼれだったサンティアゴに対し、同じ部隊に所属するドーソンとダウニー(ジェームズ・マーシャル)が「コードR」と呼ばれる暴力的制裁を行ったことが死因とされた

 

ふたりの弁護人として選ばれたのは、ハーバード出身ながら法廷経験のないダニエル中尉(トム・クルーズ

 

 

ダニエルは、司法長官を父に持つエリートながら、好きな野球に明け暮れ、裁判の準備もいい加減、、、その様子に、この事件の弁護人を受け持ちたいと直訴していたジョアン(デミ・ムーア)は、ダニエルに噛付き、サポート役のサム(ケヴィン・ポラック)に加え特別弁護人として弁護の準備に取り掛かる

 

 

過酷な訓練について行けないサンティアゴは、隊の中で隠蔽されたドーソンの発砲事件について情報提供する見返りに、訓練の無い部署への転籍を申請していたが、このことが司令官のジェゼップ大佐(ジャック・ニコルソン)を激怒させていた

 

 

 

裁判で判決が出てから、すぐに本作は終わる

 

その瞬間からストーリーを離れて(というか一般的な話として)「組織の中でどう対応するべきか」とか「組織に所属するとはどういうことなのか」などについて考えてしまう

 

誰しも上司を選べない中で、誤った指示を受けた際に、どう対応するべきなのか?

 

日本の民間企業でも官公庁でも、いくつもの酷い事例が思い浮かぶ

 

毅然とした対応が犠牲にしてしまうものは、自身のキャリアなのか、生活なのか、扶養家族なのか、同僚の信頼なのか

 

またそうしなかった場合に失うものは何なのか

 

就職なり入隊なりする以上は、そのリスクは誰しもにあり、可能性を下げることはできてもゼロにはできない、という不条理にも思える厳しい現実

 

またその判決に対して、被疑者のドーソンとダウニーは、正反対の反応を示すのも興味深い

 

実にアメリカ的な作品

 

 

 

明日は、「登場人物が多い映画は苦手」という方にオススメな映画を