無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

659. ファーストフード・ネイション

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2006年のアメリカ映画

 

アメリカのハンバーガ・チェーン店の商品を食べ続けたらどうなるかを試したドキュメンタリー「スーパーサイズ・ミー」(2004年)を思い浮かべてしまうけれど、本作はドキュメンタリーではない

 

原作者のエリックシュローサー「ファーストフードが世界を食いつくす」が脚本も手掛けていて、当初はドキュメンタリーを作ろうとしたけれど、撮影が難しく切り替えたという作品

 

 

確かにタッチーな話題で、ドキュメンタリーを作るという割にはイーサン・ホークポール・ダノブルース・ウィリスなど豪華キャスト

 

こういう映画は、(観てしまうと、その後は食べられなくなったりして)観ない方が幸せと知っているのに、豪華キャストの誘惑に屈してしまった

 

アヴリル・ラヴィーンに至っては、「似ている女性だなあ」と勘違いしてしまう程の端役という、贅沢なキャスティング

 

ドキュメンタリーを諦めたという割には、舞台がアナハイムで、チェーン店の名前が「ミッキーズ」、、どこまで本気だったのかは疑問だ

 

他にも「深堀りするポイントが違うんじゃないか?」と思いながらの鑑賞

 

 

 

 

ハンバーガー・チェーンのマーケティングを担当しているドン(グレッグ・ギニア)は、社長から「自社のパテから大量の大腸菌が見つかった」と聞かされ、早速調査にあたる

 

追究していくと、直接的な原因を招いた状況、その状況を作った背景が見えてきて、ドンは自社を越えてアメリカ社会が抱える闇に触れることになる

 

 

職場の衛生管理だけではなく、不当な労働条件とその原因となる違法な雇用、そしてそれに絡むパワハラ、劣悪な環境に耐えるためという口実で使われるドラッグ

 

アメリカの企業は失敗から学ぶ(再発を防ぐ法律や規則を整備するスピードが速い)印象があるけれど、それ以前の自衛についても(大袈裟に言えば資本主義の仕組みとして)、外部の監査を必要とするのだろうなあ

 

そして、アメリカに限らず、社内で構成する再発防止チームによって、本質的な改善を行うのは難しい、というか無理があるよなあ、などど思うながら鑑賞

 

 

 

明日は、北朝鮮の帰還事業についての作品を紹介します