2006年のアメリカ映画
アメリカのハンバーガ・チェーン店の商品を食べ続けたらどうなるかを試したドキュメンタリー「スーパーサイズ・ミー」(2004年)を思い浮かべてしまうけれど、本作はドキュメンタリーではない
原作者のエリックシュローサー「ファーストフードが世界を食いつくす」が脚本も手掛けていて、当初はドキュメンタリーを作ろうとしたけれど、撮影が難しく切り替えたという作品
確かにタッチーな話題で、ドキュメンタリーを作るという割にはイーサン・ホークやポール・ダノ、ブルース・ウィリスなど豪華キャスト
こういう映画は、(観てしまうと、その後は食べられなくなったりして)観ない方が幸せと知っているのに、豪華キャストの誘惑に屈してしまった
アヴリル・ラヴィーンに至っては、「似ている女性だなあ」と勘違いしてしまう程の端役という、贅沢なキャスティング
ドキュメンタリーを諦めたという割には、舞台がアナハイムで、チェーン店の名前が「ミッキーズ」、、どこまで本気だったのかは疑問だ
他にも「深堀りするポイントが違うんじゃないか?」と思いながらの鑑賞
ハンバーガー・チェーンのマーケティングを担当しているドン(グレッグ・ギニア)は、社長から「自社のパテから大量の大腸菌が見つかった」と聞かされ、早速調査にあたる
追究していくと、直接的な原因を招いた状況、その状況を作った背景が見えてきて、ドンは自社を越えてアメリカ社会が抱える闇に触れることになる
職場の衛生管理だけではなく、不当な労働条件とその原因となる違法な雇用、そしてそれに絡むパワハラ、劣悪な環境に耐えるためという口実で使われるドラッグ
アメリカの企業は失敗から学ぶ(再発を防ぐ法律や規則を整備するスピードが速い)印象があるけれど、それ以前の自衛についても(大袈裟に言えば資本主義の仕組みとして)、外部の監査を必要とするのだろうなあ
そして、アメリカに限らず、社内で構成する再発防止チームによって、本質的な改善を行うのは難しい、というか無理があるよなあ、などど思うながら鑑賞
明日は、北朝鮮の帰還事業についての作品を紹介します