引用元:amazon.co.jp
1995年のアメリカ映画
公開時に原作小説を購入したせいか、20年くらい観ずにいた作品
肝心の小説の方は、勉強も兼ねて洋書を買ってはみたものの、大人の微妙な感情の揺れ動きを描いた文章を理解する英語力もなく、ストーリーを追うだけで終わってしまった
そして10年位前にDVDを見つけた時、この苦い思い出がよみがえって購入
今度こそ!と鑑賞するも「大人の恋」が、グロテスクに感じられて、45分くらいでギブアップしてしまった
映画の途中ヤメなんて、経験上300回に一度あるかないか
別に不倫を描いた作品だからダメというわけでもないけれど、クリント・イーストウッドの身勝手さと、メリル・ストリープの浮かれた様子を不快に感じてしまった(同じメリル・ストリープの「恋に落ちて」は普通に楽しめたというのに)
過剰反応の自覚もあって、今回久しぶりに再チャレンジしたところ、
自覚の通り(笑)、前回のタイミングが悪かったのか、或いは必要なワン・クッションだったのか、親子の心情の描き方や、閉鎖的な地元民と美しい風景など、本作の良い面への気づきが多く、前回気になったところも何とか呑み込め、よく出来た娯楽作品として堪能した
アイオワ州マディソン郡の農場で、夫とふたりの子供の面倒をみて亡くなったフランチェスカ(メリル・ストリープ)
その母の遺品を整理しようと長男のマイケル(ヴィクター・スレザック)と妹のキャロリン(アニー・コーリー)が実家に来て確認を始める
すると母の手紙と分厚いノートが見つかる
そこには生前子供たちにも語られることのなかった母のある想いが綴られていた
24年前、夫と子供たちが子牛の品評会に出掛けフランチェスカが四日間留守番をしていた時のこと
地元にある屋根付き橋を撮影しにやってきたカメラマンの男性、ロバート(クリント・イーストウッド)に道を尋ねられる
最初、母親の秘められた想いを知り、嫌悪し拒絶しようとした長男のマイケルに、前回ギブアップした自分が重なり、笑ってしまった
どうしてもクリント・イーストウッドとメリル・ストリープを軸に観てしまうけれど、子供たち(特に長男)の視点から客観的にふたりを観ると、本作の魅力が一層味わえる
そういう意味ではマイケル役のキャスティングにはもっと認知された俳優を、と一瞬思ってしまうけれど、そうすると(鑑賞時に息子の視点でストーリーを追っていけることで)良くも悪くも、「わかり易い」映画になっていただろう
公開前に950万部も売れていた小説が原作だから、長男のキャスティングに関係なくヒットしただろうけれど、いろいろ寄り道をして理解した身からすると、このキャスティングで良かったと思う
明日は、爽やかなブラジル映画をご紹介