無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

483. みんなのバカンス

 

昔お世話になった、年齢がひと回りくらい上の仕事仲間(アルゼンチン人)が

 

夏休みには4週間くらい必要

 

と説明してくれたことがある

 

彼曰く、「休暇に入る気持ち的な準備する1週間、休暇の2週間、そして仕事に戻る気持ちになるまでの1週間が必要だから」ということらしい

 

異次元の発言に、正直なところ羨ましいという感覚も湧かなかったけれど、日本にも有給休暇なるものがあるわけだし、これからはもう少し積極的に休暇を楽しみたい

 

 

 

さて、この夏に劇場で観たかった映画を、幸運にも横浜のシネマリンにて鑑賞(他に劇場で観たい作品が多くて、うっかりしている間に関東圏ではここだけの上映になっていた)

 

 

伊勢佐木町の猥雑な雰囲気に馴染んでいる(?)ミニシアター

 

ちなみに映画全盛期の昭和30年代の伊勢佐木町には、約40もの映画館があり、「日本で一番映画館の多い街」と言われていたという

 

今では横浜シネマリン(厳密には長者町)とシネマ・ジャック&ベティ(同じく若葉町)以外は閉館してしまったから、何とか維持して欲しい

 

 

 

 

前日仲良く遊んだアルマ(アスマ・メサウデンヌ)が家族とのバカンスに出掛けてしまい、淋しくなったフェリックス(エリック・ナンチュアン)は、親友のシェリフ(サリフ・シセ)を誘って、アルマに会いに行く

 

足の無い二人は、女性同士を装い、相乗りさせてくれるエドゥアール(エドゥアール・スルピス)の車に乗り込む

 

女性二人を乗せてのロングドライブを想定していたエドゥアールは、実際にやって来た横柄で嫌な感じの男と、その友人で性格の良さそうな太った男を乗せる羽目になり、おまけに二人の目的地直前で車の後ろをぶつけてしまい(修理に一週間かかる)最悪の気分

 

約束していた母親の元に行く前に、一週間もふたりの男と川沿いの避暑地で過ごすことになる

 

フェリックスは、サプライズでアルマを喜ばせようと、電話で同じ避暑地に来ていることを告げるも、アルマの機嫌を損ねてしまい、その日会うことは叶わなかった

 

 

 

観ている側も旅している気分になれるロードムービーの様に、一緒にバカンスを過ごしている感じで鑑賞できる作品

 

大した予定があるわけでもなく、自然の中で水浴びしたり、カフェで寛いだり、子供の世話をしたり、歌ったり踊ったり、という一日を繰り返していく

 

「こういう夏の過ごし方も良いなあ」と思いながら、最後までこの作品を堪能して、自分の中での2022年の夏を終わらせた

 

明日からはもう12月だというのに(笑)

 

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