引用元:Yahoo.co.jp
1976年のイタリア映画
1800年代のローマが舞台
金物屋の娘イレーネ(ドミニク・サンダ)は、幼い頃から金持ちに憧れていた
ローマでも指折りの資産家と言われているフェルラモンティ家の次男が両親の営む店を買い取る際に、自分が日々の仕事を伝授することを口実に一家にとりいろうとする
当主のグレゴリオは商才はあるも、父親として(人間として?)の魅力にも資質にも欠け、口癖のように子供たち(二人の息子と一人の娘)を罵っていた
当然子供たち(といっても皆、いい年齢)も父親の持つお金にしか興味はなく、死後の遺産の分配方法が一番の関心事だった
皆、父親を嫌い、反発しながら、互いの仲も悪くなっていく
金物屋を買った次男のピッポ(ルイジ・ポリイエッティ)は、イレーネに仕事を教わりながらすっかり虜になってしまい結婚を決める
既婚の長男のマリオ(ファビオ・テスティ)と妹のテータ(アドリアーナ・アスティ)も(配偶者共々)遺産に興味津々ながら、父親との不和もあって身動きが取れず、上手に懐に入れそうなイレーネに情報収集を任せることにする
古今東西、似たような崩壊した家族の遺産をめぐる騒動を描いた作品はあるけれど、本作は飽きることがなかった
サスペンス的な要素もこれといって特別なトリックが効いているわけでもないのに最後まで楽しませることができるのは、父親と子供たちの演技力とイレーネの魅力に尽きるだろう
そのドミニク・サンダは、70-80年代に活躍した印象が強いけれど、2000年以降も「クリムゾン・リバー」や「SAINT LAURENT / サンローラン」に出演している