無人島シネマ

忘れてしまうには惜しい映画 および雑記

120. タクシー運転手

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ふと気が向いて新宿の映画館(シネマート?)で鑑賞した2017年の韓国映画

 

↑ の呑気な写真からは想像できないけれど、本作は1980年5月11日に起こった「光州事件」をテーマにしている

 

 

光州事件とは、朴正煕(パク・チョンヒ)大統領が暗殺されて18年にも及ぶ軍事独裁政権が終わるも、わずか二か月後に軍部が粛軍クーデターによって実権を握り、軍事政権の復活を警戒する学生らの民主化デモが韓国全土に拡大したもの

 

軍部が有力政治家を連行したことで、民主化を求める学生デモはさらに激化し、南部の光州では空挺部隊が投入され、市民への発砲で多くの死者、行方不明者が出た(認定された死者は154人、行方不明者70人、負傷者1628人 、、実際にはもっと多いとされている)

 

この非常事態を世界に向けて報道しようと、現地に向かおうとするドイツ人記者のピーターに対して、10万ウォンという高額な運賃を吹っかけてピーターをタクシーに乗せる運転手のキムが本作の主人公

 

最初は割高なタクシー料金にしか興味がなかったキムも、仲間や市民との出会い、そして無残にも次々に死んで行く若者たちを見るうちに、ピーターの使命を理解するようになる

 

事態を隠蔽したい政府は、必死でピーターのカメラを没収しようと光州からソウルに戻ろうとするキムのタクシーを追跡する

 

 

 

 

この光州事件が起こったのは1980年

 

「40年以上も前の話」ではあるけれど、今の60代より上の世代には記憶も鮮明な出来事だろう

 

「ペパーミント・キャンディ」(2000年公開)でも、ちらとではあるけれど光州事件について触れられていて、いろんな人の人生に色濃く影響を与えた出来事として描かれているのがわかる

 

 

日本の1980年といえば、クリスタルキングの「大都会」に、シャネルズの「ランナウェイ」、もんた&ブラザーズの「ダンシング・オールナイト」が流れていた頃、、、隣の国で起こっていた事件を考えると何とも呑気な気がする