無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1274. ハッピー・ゴー・ラッキー

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引用元:amazon.co.jp

 

2008年のイギリス映画

 

 

 

30歳になるポピーは小学校の教師

 

ロンドンで親友のゾーイと一緒に暮らしている

 

ふたりは、彼氏が居る時期も居ない時期も、ずっと一緒に暮らしている

 

 

結婚や出産には(反対というわけでもなく)興味がない

 

日々を楽しみながら、いつかどこかに辿り着くだろう、というスタイル

 

一見、何も考えていない能天気なだけの女性に見える

 

人の話を遮るくらいに話好きで、考える前に行動して失敗して笑っている

 

とにかく落ち着きがないから、観ていてもイライラしてしまうし、実際に周囲の人たちを苛立たせてしまう

 

特に、自分のペースで物事を進めたいタイプの自動車教習の教官スコット(エディ・マーサン)との、ストレスフルなやりとりに、前半は閉口してしまった

 

ところが、彼女はいつも初対面の人に対しても明るく話しかけ、明らかに悪い印象を持たれていることがわかっても止めようとしない

 

果てしなくポジティブで、そんな人たちにも優しく接する懐の深い女性

 

本も読むし、仕事のことも真剣に考えているし、子供への接し方も配慮に溢れている

 

一貫して誠実で、今を生きることに真剣に向き合っている

 

「いつまでそんな生活しているの?結婚は?出産は?」

 

と聞いてくる友人に対しても、明るく正直に自分のスタンスを伝えるけれど、相手を非難したり話を合わせたりはしない

 

後半、こうしてポピーの印象が変化していくのと同じように、作品の印象も観る前の想像よりも断然良くなっていく

 

 

考えてみれば、生徒のペースに合わせてくれる自動車教習所の教官は、なかなか見つけられないだろうな

 

 

 

 

明日は、コロナ過での若者の生活を描いた作品をご紹介