引用元:amazon.co.jp
1959年の作品
ひとりの男が明和銀行明和支店の周囲をうろうろしている
その男は矢崎といい(三國連太郎)、夏の暑い日にスーツに蝶ネクタイ、そしてパナマ帽といういでたち
矢崎は一年前に職を失ってから、知人を頼って転々とする暮らしを続けていたが、電車賃もなく炎天下を歩いている時に日射病で倒れてしまう
担ぎ込まれた警察で意識を取り戻した矢崎は、そこで拳銃を奪い、それを利用して各地で強盗を働く
つき合っている女医の三千代(久保菜穂子)には「拾った金で株をやったら大当たりした」と適当な嘘をつき、ふたりで優雅な生活を送る
そして今度は三千代の夢である開業医になるための準備資金を工面しようと、強盗に入るのに適していると分析(人目の多い繁華街にあり、隣に交番があることで警備の意識が低い)した銀行周辺の調査に来ていた
映画は、矢崎が犯行を計画していく過程と共に、事件に巻き込まれてしまう三人の人生にフォーカスをあてて進行していく
矢崎とは無関係の三人、交番に勤務する若手の警官江藤(高原駿雄)、明和銀行新橋支店の出納係安野(今井俊二)、そしてタクシー運転手の竹岡(伊藤雄之助)
彼らの職場や家庭での人間関係などからそれぞれの性格や、抱えている問題などが見えて来る中、それらを一掃してしまう矢崎の残忍な行為
クライムサスペンスと思って観始めたところ、思いがけず面白い構成の人間ドラマが堪能できた
残念ながら映像は見当たらなかった
明日は、就職試験を扱ったイギリス映画をご紹介