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「ドラゴン危機一髪」(1971年)、「ドラゴン怒りの鉄拳」(1972年)、「ドラゴンへの道」(1972年)の三作はいづれも製作国はイギリス領香港
これら三作の香港でもヒットを受けて、香港のプロダクション会社と米国ワーナーブラザーズの合作で世界に向けて作られた作品
ベトナム戦争の行き詰まりを打開すべく、ニクソン大統領が1972年に訪中し毛沢東と会談、後(1979年)に鄧小平とカーターの間で米中国交正常化が成されることになる追い風もあったのだろうか
1973年、香港では7月26日、アメリカでは8月、そして日本では12月に公開されている
そしてブルース・リーは香港で公開される6日前、7月20日に亡くなっている
武術の達人リー(ブルース・リー)は、かつての同門ながら悪の道に逸れてしまい破門されたハン(シー・キエン)が、自らが所有する島で3年毎に開催される武術トーナメントに参加することを要請される
その真の目的は犯罪行為が噂されているハンの内偵で、証拠を掴めば警察が乗り込み組織を解体させる狙いがあった
この要請に、当初は乗り気でなかったリーも、以前この島に内偵に向かった自身の妹スー・リン(アンジェラ・マオ)が、ハンの手下オハラ(ボブ・ウォール)によって自害に追い込まれた事実を知り立ちあがる
当時の香港の様子がよくわかる作品
雑然とした九龍城塞、看板だらけのストリート、そして無数のジャンク船(三つの帆が付いた木造船)とサンパンと呼ばれる小さな船、その上空スレスレを飛ぶ飛行機
若き日のジャッキー・チェン、サモ・ハン・キンポーそしてユン・ピョウが端役として出演しているのも面白い
有名なテーマ曲は、アルゼンチンの作曲家ラロ・シフリン(他にも「シンシナティ・キッド」、「ブリット」、「ダーティーハリー」、「ラッシュアワー」など)によるもの
クラッシックを学んでからジャズ・ピアニストとして活動をスタート、その後ビッグバンドではラテン音楽やボサノヴァも演奏するも、アクション映画の音楽で成功するという面白いキャリア
有名な「スパイ大作戦」の変拍子などを聴くと、そのキャリアが活かされていることがわかる
明日は、命懸けで国境を超える家族を追ったドキュメンタリー映画をご紹介