引用元:amazon.co.jp
1973年の作品
勝新太郎には、おにぎりと「座頭市」のイメージしかないせいか、若い頃はどんな俳優だったんだろう?と思い鑑賞
新入りの海兵という役柄ではあるけれど、本作撮影時には既に40代とあって恰幅も良い
とはいえ知っている勝新よりも若く、溌剌としているけれど、体形がずんぐりむっくりだから妙に可愛らしいところが人気の理由だったのだろうか
舞台は昭和初期の横須賀
港湾労働者で、一匹狼ながら喧嘩に明け暮れていた志村(勝新太郎)
これからは母親のもとで大人しく暮らそうとしていたところに赤紙が届き、横須賀海兵団に入る
ところが上官や古参兵からの、軍律を越えた異常な命令や体罰の毎日
母親から「暴力だけはダメ」ときつく言われていたにもかかわらず、耐えかねた志村はついに暴れてしまう
そして海軍刑務所に送られるも、そこでは更に酷い虐めが志村を待っていた
今で言うパワハラとは比較にならないレベルの暴言、暴力の連続が娯楽映画として成立していたところに時代を感じさせる
とにかく不条理に勝新が痛めつけられるのをギリギリのタイミングで救う(終身刑でずっと刑務所に居る設定の)菅原文太、そして勝新を慕う可愛い弟分の松方弘樹
こういう作品を観ると、ひとくちに映画といってもいろんなタイプの作品があるなと思う
今でもそれは変わらないけれど、娯楽の種類が限られていた時代に映画が担っていた量や範囲を考えると、本作の存在意義も(想像できないくらいに)大きかったのだろう
明日は、大好きなフランスのおにぎり君が、大いに困っている作品をご紹介