無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

785. ソフィーの選択

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1982年のアメリカ映画

 

存在はもちろん知っていたのに何故か観る機会の無かった作品

 

 

 

終戦間もない1947年のニューヨーク、ブルックリン

 

南部の田舎で不自由なく育った青年スティンゴ(ピーター・マクニコル)は、作家になるという夢を携えてニューヨークにやって来る

 

マンハッタンには安い下宿もないことからブルックリンに壁一面がピンク色の安アパートを見つける

 

部屋に入って早々、近くの部屋で男性の怒鳴り声と女性の泣き声が聞こえ、何事かと顔を出すと女性を酷い言葉で怒鳴り散らしていた男性に絡まれてしまう

 

女性はソフィー(メリル・ストリープ)という名で、そのままアパートを出て行ったナイサンという男性(ケヴィン・クライン)は「普段はとても良い人」だと言う

 

その言葉通り、ネイサンは翌朝まだ眠っていたスティンゴを起こし昨夜の非礼を詫び朝食に招待する

 

そして今から三人でコニー・アイランドに出掛けようと誘う

 

南部から出てきたばかりで大人しいスティンゴには、多少乱暴なところはあるものの常に自信に溢れ周囲を惹きつけるネイサンが魅力的に見えた

 

そして同時に、美しく思いやりのあるソフィーへの淡い想いもありながら、二人との時間を楽しんでいく

 

三人はいろんな話をするようになり、ソフィーがアウシュビッツから解放されてアメリカにやって来たこと、貧血で倒れたソフィーをネイサンが助け二人はつき合うようになったことを知る

 

 

 

原題は「Sophie's Choice」

 

このタイトルもどうかと思ってしまうくらいに重い選択

 

というか、そもそもこれを選択と呼んではいけない気もする

 

とてもじゃないけれど「アナタならどっち?」というモノではない

 

実話ベースの作品ではあるけれど、選択のシーンは創作と知りホッとしてしまう

 

 

 

ネイサンを演じたケヴィン・クラインは、これが映画デビューとは思えないほどの堂々たる演技

 

ジュリアードで演劇を学び、舞台俳優としてブロードウェイで活躍していたと知り納得

 

 

監督はポーランドユダヤ人の両親の元に育ったアラン・J・パクラ(「アラバマ物語」、「ペリカン文書」など)

 

また「追憶」、「スティング」、「普通の人々」などでも音楽を手掛けたマーヴィン・ハムリッシュの音楽も印象的

 

 

 

明日は、受賞スピーチも話題になった、あの作品をご紹介

 

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