無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

1063. あるいは裏切りという名の犬

引用元:amazon.co.jp

 

日本での劇場公開前に映画祭でお披露目された際には、原題の「36 Quai des Orfèvres」から「パリ警視庁 / オルフェーブル河岸36」とされていた

 

最終的にはノワール感をコテコテに盛った邦題に

 

 

 

お気に入りのジェラール・ドバルデューと、「そして、デブノーの森へ」(本作と同年の公開)などに出演しているダニエル・オートゥイユの二人がライバル関係にある警官という(香港ノワールでよくある)設定

 

主任警視のヴリンクス(ダニエル・オートゥイユ)とクラン(ジェラール・ドバルデュー)は、互いに警視庁長官候補

 

現職の長官は退任直前で、自身のキャリアのためにも未解決の連続強盗事件を終結せよという厳命に加え

 

「解決した方が次の長官になるだろう」

 

という餌までぶら下げる熱の入れよう

 

 

ふたりの性格は両極端で、長官のポストなど興味もないヴリンクスに対して、必死で長官の座を狙うクラン

 

しかし長官の希望は、部下の信頼の厚いヴリングスが自身の後を継ぐことで、彼に捜査チームを指揮すること、またクランにはヴリンクスのサポートに回るように指示する

 

ところが不本意な指示に動揺したクランの暴走によって、犯人グループの逮捕を目前にしたところで銃撃戦になってしまい、ふたりの長年の盟友エディ(ダニエル・デュバル)が射殺されてしまう

 

 

 

 

普段のフランス映画の調子で観ていると、人の命の軽いことに違和感が大きく、やっぱりその辺はノワール作品

 

他のフランス映画よりもむしろ香港ノワール作品との共通点の方が多い気がする

 

ちなみに主演のダニエル・オートゥイユのカッコ良さにはもちろん異論はないけれど、小さな口がどうにも違和感が(あくまで個人の印象です)あったけれど、本作で少し観慣れた気がする

 

 

明日は、久しぶりに松本清張作品をご紹介

 

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