無人島シネマ

毎朝7時頃更新 忘れてしまうには惜しい映画 と雑記

578. 君のいた永遠<とき>

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引用元:amazon.co.jp

 

イギリスから返還されて2年後、1999年の香港映画

 

 

 

物語の始まりは、1970年代の香港

 

シューヤウ(ジジ・リョン)とチャンリー(カレン・モク)は、同じ高校に通う親友同士

 

一緒に行ったライブハウスで、ギターを弾いていた19歳のミュージシャン志望のホークァン(金城武)に、シューヤウは一目惚れしてしまう

 

チャンリーも同じように彼に惹かれ、演奏中にホークァンがコッチを見たのは「自分(を見るため)だ」と主張し合うほど

 

やがてシューヤウがホークァンとつき合うようになるも、ホークァンの受験勉強(両親とは大学へ進学する話になっている)が順調でなかったり、カナダへの行こうとしている母親からの反対など、そしてふたりの意思疎通も何かと上手くいかない中、ちょっとした言い争いをきっかけに別れてしまう

 

そして同じ頃、ずっと一緒に居たチャンリーから(親友ではなく異性として好きだと)告白され、拒絶したシューヤウはチャンリーとも疎遠になってしまう

 

 

 

それから7年が過ぎ、ファッション業界のバイヤーとして世界を駆けまわる仕事に奔走していたシューヤウは、出張で訪れた東京のホテルのロビーでホークァンを見かける

 

 

ホークァンは受験に失敗した後、父親の知り合いを頼って(1000ドルだけ握りしめて)東京に来たこと、そして今は代官山に住み、旅行代理店に勤めていることなどを話す

 

 

 

若気の至りを描いたストーリーではあるけれど、三者三様の若気の至りの中で「一番身勝手に思えた」ホークァンが最も哀しく映るところや、当時の香港に住む人たちの暮らしぶりだけでなく、経済状況や社会情勢に翻弄される様が描かれていて面白い

 

原題は「心動」、英題は「Tempting Heart」

 

1999年公開という時期を考慮したとしても、どうしてそうなる?と言いたくなる残念な邦題(原題のままで良かったのに)

 

 

 

明日は、一転してノー天気なアメリカ映画をご紹介